久しぶりに長男の尚人(なおと)が正月に帰って来るという。リオの国立病理学研究所に勤める傍ら週末と休日には公立病院の救急センターで働いているので休みが取れないというのでここ数年家に帰ってきてない。
飛行場に迎えに行くから30日の何時に着くのか知らせるように言ってあるのだがなかなか知らせない。しびれを切らせた妻が昨日電話した。これは尚人の奥さんダニエレ と妻との会話である。
「今日朝早く主人が起きてきていきなり言ったの“サンタクロースはいないというのが分かった”と。どうしてと聞くと“昨日の夜サンタに80インチのテレビを頼んでいたのだが来なかった”と言ったの」
「子供の頃は何かほしいものはないかと聞いてそれを買って枕元においてたからね。しかしなんて冗談を言うんだろうね」
「それがあまりがっかりした様子なので昨日からクリスマスイブの夜食を一緒に過ごそうと来ていた私のおばあちゃんが“プレゼントに買ってやりたい”と私にささやいたの」
「そうだね、おばあちゃんは尚人びいきだからね」
「テーブルを片付けていてそれを聞いていた私の母がどの位するのかインターネットでしばらく調べたの。だってブラジルではまだ生産していないらしいの。“正式なサイトではないけど約40.000Reais(約17000ドル)くらいするよ”とびっくりした様子で私にそっと言ったの。どこからそんなお金が出るというのよ。わずかな年金くらしのおばあちゃんにはかわいそうだけど無理だよ。」
「へえーそんなにするの!、私はそんなのがあるなんてことも知らなかったわ。あの子この頃よくとんでもない冗談を言って人をからかうようになったわね。小さいころは家で本ばっかり読んで口数も少なく百科事典を読むのが趣味で、歩く百科辞典て呼ばれていたのよ。あなた、呪文に縛られていたあの子を解放したわね」
横で聞いていた私はそれこそ腹を抱えて大笑い。
到着時間は後でダニエレがメールすることとなった。
横で聞いていた私はそれこそ腹を抱えて大笑い。
到着時間は後でダニエレがメールすることとなった。
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