2014年10月28日火曜日

キリンの一番搾り


キリンビールの一番搾りで久しぶりに手に入った柔らかいラム肉で昼食となった。


先週Walmartに入っていつものようにビールのコーナーを回っていたら日本語が目に入った。ブラジルで生産されている酒には日本語のレッテルが貼られてあるがビールコーナーでは見かけたことがなかった。キリンの一番搾りと書いてありレッテルにはあの麒麟のマークさえある。

そういえばキリンは2011年ブラジルのビール会社Schincariolを買い取り2012からKirin do Brasilとして生産している。最近はSchinと書いてある缶ビールを買ってみるが味(?)が良くなっている。これもキリンのおかげかなと思っていたら今度はビールの一番搾り。早速試しに355mlの小瓶を2本買った。缶ビールはまだ生産していないのかそれともサンパウロから遠いここまでは届いていないのか見かけなかった。

家に帰って夕食、私が晩酌で冷やしたビールを持ってくるとよく妻が味見(?)をする。一口かせいぜい二口。そして「このビールは・・・・・・」とコメントする。時々近所の奥さんたちとの井戸端会議(?)でビールの話がでて‘あのビールはくせが強いの、そのビールはさわやかだの‘ いいだすと周りの奥さんたちは妻がよくビールを飲んでいると思っているらしいと家に帰って話したりする。

いつものように一口目。そして妻の顔がパアーと開いた。輝いた目で、「あなた、これいいわよ!」ともう一口。「これ、すっきりしておいしい」ともう一口。
ここで奇蹟が起こった。妻の目が赤くならないし頬にも何もでてない。実を言うと妻は‘アルコールアレルギー‘(これは読んでいる妻から‘弱い‘から‘アレルギー‘に変更された)、ふたくち目で眼が赤くなり、みくち目で気分が悪くなり横になる。これが今までのパターンだった。しかし今はケロリとしている。これはあり得ない、奇蹟に近い。今度は私が取って飲みだすと確かにすっきりしていて飲みやすいし私もあまり酔いそうな気がしない。私もアルコールにそう強い方ではない。いい気分になり横になると眠ってしまう。寝上(?)戸(?)とでも言うのだろうか。昔はブラジルはスーパーでも600mlの瓶で売っていて大抵空瓶24本を箱に入れて新しいのと取り換えていた。若いころの晩酌はそれが一本だった。最近はほとんど355mlの缶ビールを買っている。

話は続くが2本目の瓶も開け妻も7口、約コップ一杯分を飲んでも目が赤くならなかった。そして二人でビールで乾杯。夕食の後かたずけをしてテレビを見ている私の横に来たころほんのりと頬が染まり「とても気分がいいわ」と言って横になった。「それがアルコールの効用だよ、初めてだな」。やがてスヤスヤと眠りについた。

昨日またWalmartに寄って今度は6っ本一組のを二つにあと2本足し14本。そのうちの一本が上の写真。値段は一本4.49へアイス(選挙後の今日のレートは一ドル2.5Reais)で約1.8ドル。インターネットでキリン一番搾りの日本での値段を調べてみた。缶ビール24個で4800円くらいとすると一本当たり200円、1ドル108円とすると1.85ドル。ただ今の時点で単にドルでの値段ではほとんど同じだ。

キリン一番搾りがブラジル人の間で受けるかどうかなくなると妻がビールを飲めなくなるので我が家にも影響がでる、これから注意深く見守っていこう。




2014年10月26日日曜日

Dilma 大統領再選


今日の決戦投票で現Dilma 大統領が来年1月から4年間続投と決まった。近年まれにみる接戦となり99.72%の開票結果で現大統領が51.64%対立候補のAecioが48.38%でそれぞれ得票数5千万票以上となった。これで4期連続労働者党の政権となる。

民主主義は確立したが汚職が政治の癌となり虫喰っている。政権交代はならなかったが今回のAecioの躍進は国民の汚職に対する批判の現れともとれる。下に厚い政策をとる労働者党は貧しい州の多い北東部の州を平均70%台で獲得。ブラジル経済を牽引するサンパウロ州をはじめとする南部、南東部の州はAecio優勢とブラジルを南北に分けての戦いとなった。
これから4年間の政治が次の大統領選挙にどう影響するか労働者党も少しは汚職に慎重になるのではないかと期待している。

ブラジルは電子投票なので選挙を管理する選挙裁判所からの正式発表数である。日本の選挙の結果をNHKで見ていると出口調査と言って開票が数パーセントで当選確実と言って候補者が万歳三唱している。果たして選挙管理委員会からの正式発表を待たないでいいのだろうかと心配になってくるのだが、NHKの予想が狂ったことはないのだろうかと不思議に思う。

2014年10月17日金曜日

人生の最初のメスは来るものだ


        手術後病院の部屋で撮った写真。スマホで子供たちに
        Sempre tem primeiro bisturi na vida(上記ポスト名)
        とタイトルを付けて送った。

とぅとぅ私の身体にメスが入った。傷の無い人生を送れるかと思っていたのに残念。2か月ほど前、右足の付け根が少し膨れ上がっているのに気がついた。そういえば去年サンパウロの弟が脱腸(Hernia inguinal) の手術をしたと言っていた。妻も亡くなった父が脱腸帯をはめて仕事をしていたと言う。どうも脱腸らしいと見当がついた。

今、家の前に建設中だった7つのビルが完成した。最後の七つ目のビルは部屋の窓やベランダがこちらを向いている。あそこに人が入りこちらを見たら私たちはテレビのリアリティー・ショーみたいに家の外に出たら一部始終を観察される。これはたまらない。少なくとも家とガレージの間に屋根をかけようと決めた。誰にも頼まずに一人でやり始めた。脱腸に気が付いた時はまだ屋根の取り付けが終わっていなかった。痛みは感じないから屋根が終わってから手術しようと思っていたが段々わずらわしくなり医者が旅行に出かけると言うのでその前に手術をしてもらうことにした。屋根もどうにか終わらせた。

手術は簡単なようだった。翌日には退院。今、回復を待っているところだ。

家の前に新しく完成したビル群 12階建x7
その他、横にこれより少し小さいビルが3つある。


しかし屋根を取り付けたことで屋内と屋外の中間として人に見られずに外の居間にいる気分でくつろいだり食事が出来るスペースが出来た。毎朝Café da manhã (カフェ・ダ・まにゃん=朝食)はそこでとっている。高いビルで風が通らなくなるのではと心配したが前よりはよく通るようになった。ビルとビルが列をなしているので風の通路が出来、そのまま家の方に来ているようだ。これだと夏は食事はすべてここですることになるかも知れない。

家とガレージの間に取り付けた屋根、その前後に前からあるブドウの
      棚を拡張し影を作りここもビルの視線から逃れることが出来た。
      左側に昇っていっているのはゴーヤ(ニガウリ)


家とガレージの間の新しい屋根




2014年10月5日日曜日

ブラジルの総選挙

今日、4年に一度の大統領、州知事、上院議員、下院議員及び州議員の選挙が行われた。ブラジルは約一億四千三百万人が投票券を持つ。というのはブラジルではこれは投票権ではなく投票義務となっていて、投票証明券をもらわないと色々な時にその提出が要求される。先月パスポートの期限が切れていたので申請に行ったが投票証明券提出が必須となっていた。公務員試験もこれがないと受けれない。そういうわけで投票率は高く今回は80%以上。

ブラジルは電子投票を世界に先駆けて採用した。立候補者の番号を打ち込んでConfirmのキーを押せばよいので速い。総選挙で五人選ぶにしても私の場合は一分で終わった。
投票所は近くの学校に設けられているので歩いて行ける。この辺の人口が増えているのか前回より列が長い。今、夜の10時だがもうほとんどの結果が発表されている
大統領は現大統領のDilma (41.6%) が過半数を取れず二位のAecio (33.6%) と三週間後の26日の決戦投票となる。Aecio は昨日までの予想以上の票を獲得した。三位のMarina Silva (21.3%) の動きが気になる。

エスピリトサント州ではAecioへの票がDilmaのを上回っていた。

2014年10月4日土曜日

特大イチゴ

マッチ箱とイチゴ

毎週火曜日午後の有機栽培野菜の露天市に行くと野菜のほかに必ずイチゴを4パック買う。一つ3レアイス(一ドル約2.4レアイス)だが4つ買うと10レアイスにしてくれる。今週は用事で遅くなり市に着いた時は日が暮れてしまった。並べてあるイチゴのパックの数がいつもより少ない。妻の顔を見るなりドイツ系の娘さん「あなたをお待ちしているものがありますよ」と言って台の下からイチゴが4パック入ったレジ袋をとりだして妻に手渡した。何回か前にやはり彼女がそっと渡してくれた時に話してくれた「このイチゴの苗高かったのそしてあまり採れなかったの。初めから並べておくとこれだけが売れて他のが売れなくなるからいつも買ってくれるお客さんだけに渡しているの」とのことだった。それで私たちが遅くなっても取っておいてくれたというわけだ。ありがたい。

このイチゴ大きいけど柔らかくて果汁がある。「けど」というのは最近はイチゴが大きくなってきているなーと思っていたがかたくて(?)汁がない。輸送に適してはいるが美味しくなくては買う気がしなかった。そこでここの有機栽培のイチゴを買っていた。粒はちいさいが柔らかく美味しい。無農薬なので買ったらすぐにパックのカバーを外してその場で数個食べていた。最近は妻が「家で洗ってから食べて」という忠告で家に帰って妻が水を通したものを食べている。しかし時々うっかりして家まで持って帰ってカバーを取って口に入れたりする。この写真のイチゴもそうしてしまった。

熱処理や(皮をむくとか)他の処理が出来ずに必ず生でそのまま食べる野菜はここの有機栽培市で買うことにしている。朝のコーヒーの時間(朝食)に私が作るサエキサンドに必ず使うレタス。ここのは美味しくて安心して使える。他の料理に使うブロッコリー、チンゲン菜、ダイコン、ビート(葉っぱ付き、ほうれん草みたいに使える)などなどは妻が吟味して買っている。たまには本当に生でかじって確かめている。

ミニトマトはあるがサエキサンドに使う大きなトマトはない。トマトはやはり消毒なしでは引き合わないということか。

新薬の開発や医療(器具や治療法)の発達で寿命が延びてきているが私は最近の有機栽培野菜・果物の流通の貢献も見逃せないと思う。そういう認識が高まってきているのに希望が持てる。

この歳になったら健康第一。周りの者の幸せを望むならまず自分が健康であることが第一。健康であればおまけに少し人に役立つことも出来る。そんなことを考えている毎日である。