今日はブラジルの歴史に残る日となった。現政府の汚職が暴露され、さらに経済の失速、失業者の増加、物価の値上がりなどに国民の不満が爆発、各地で大規模なデモが起こりそれを背景に大統領弾劾が叫ばれた。今日下院での決議で三分の二以上の賛成で弾劾プロセスの継続が可決され今後は上院の決議に回されることとなった。
下院で可決するには513人の下院議員の三分の二以上の賛成がいる。野党連合がその数342票に達すると各地でデモに繰り出していた人の間で歓声が沸いた。結果は賛成367票、反対137票、棄権7票、欠席2人。
投票というのかどうかわからないが2人の欠席者を除く511人の議員が全員議長の前で自分の選択を高らかに告げる。小演説をやるのだが選挙区や州名のほかに自分の家族の名前を読み上げる議員が多く孫の名前まで入り彼らのために自分はこういう選択をしたと言う。日本では絶対に考えられない光景ではないか。
5時間以上はかかったと思うがブラジル全土の視聴率は高かったと思う。私もテレビの前にくぎ付けになり成り行きを見守った。大統領制のブラジルで4年毎の直接選挙以外でクーデターでもなく大統領を変えようとするのだから民主主義国家とはいえるか。今ブラジルで必要なのは政治改革より政治家改革だ。
上院では最長180日の期限で賛否が決定されるのでまだ与党連合と野党連合とのやり取りで結果がどうなるのかまったく予断を許さない。
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