2016年10月16日日曜日

海の幸

毎年天候が許せば10月の中旬は近くの車で20分くらいで着く海岸でウニや海藻を取りに出かける。 一年に一度だが行く度に景色や海の動植物の生態が変化しているのに気付く。


この海岸は私たちが初めて来た40年前は砂浜がほとんどない海岸だった。確実に海は大きくなってきている。今年は特に大きな木があちこちで倒れている。車を置いた近くの、海辺のキオスクの主人とその話をするとこんなことを言っていた 「私は長くここに住んでいるが昔はこの辺まで海だったんですよ。ここを住宅街にするとかいう話が出て埋め立てが始まり、この辺はにぎやかになりました。しかし最近は急速に海の浸食がひどくなり浜辺の家は軒並み自然災害で壊されています。ほら、向こうに見える家は裏の菜園から直接浜辺に出れるよう塀にドアを付けましたが壊れかけているでしょう。あちこちでそういうことが起こっています。あと何年かで昔の景色に戻るのじゃないでしょうかね」。 そうだ、あの塀のそばを通る度にうらやましかったことを思い出す。
地球温暖化が急速に進みつつある今日、海辺の景色はどんどん変わっていくのではないだろう
か。

年の初めにインターネットで海軍省が出すブラジルの港湾の潮の干満表を見て10月の一番潮の引いている日をカレンダに記す。今年は今日10月16日が満月、潮の干満の差が大きな日だ。干潮は朝の9時8分と午後21時21分で何が基準になっているのか知らないが0.0m、海抜なのだろうか。満潮は午前2時 53分と午後15時9分で1,6m。これは各港で違うのでこの数字はこの近くのリオ・ドーセ社の鉄鉱石の積出港ツバロン港のものである。 一昨年5月に訪れたブラジル北東部のマラニョン州の州都サン・ルイースにあるイタキ港の干満の差は6.6m。ここからもリオ・ドーセ社は鉄鉱石を輸出している。

さてなんの話をしているのだろう? そうだ、ウニと海藻をとるには浜辺から水にちょっと入らなければ取れないので潮の引いた時には濡れずにそこまで行けしかも取りやすいという利点がある。
ウニは上の写真の岩の間にいて岩に穴を(溶かして)掘り住み家とする。住宅事情が厳しいところがあり、あぶれて家には入れないウニがおりそのうちの大きなのをとってくる。穴に入っているのは取るのが難しい。
NHKの朝ドラの「あまちゃん」では海の中に潜ってとるが、うちではアマチュアの妻が陸上で獲るので「アマちゃん」である。下の写真は獲ったウニを家でさばいたところだ。


さて私はひじきと海藻をとる。海藻はウニの食べ物で岩の間に生えているが年々少なくなってきている。海水の温度の変化か海流が変わったのかそれともほかの理由か車窓から今年はどこも緑が見えなかった。案の定海藻がものすごく減っている。私も間引きをするように残してとる。また来年も育ってくれと願いながら。
獲ったひじきと海藻を家で乾かす。今日は久しぶりに日差しが強く一日で乾いた。


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