今日ヴァリグ航空からの母の日の特別割引チケットのメールが入っていました。「プレゼントをあげるよりも、あなたがそこにいること(プレゼント)がなによりのプレゼントです」なかなかしゃれていますね。
それですぐ妻の子供の頃の話を思い出しました。彼女は日系コロニア(集団地)のなかで育ちました。当時コロニアの子供たちは4歳頃から日本語学校に通い日本語を学び、6歳から7歳にかけてブラジルの小学校に通い始めていました。それぞれの家の事情や環境によってそのとき初めてポルトガル語に出会った子供たちも少なくはありませんでした。私の妻もそのうちの一人です。
さて小学校の初めの日、先生が生徒の名簿を見ながら出席を取り始めました。みんな名前を呼ばれるとなんと「プレゼント」と返事をしているではありませんか。あの人たちはカバンにでもプレゼントを持ってきているのだろうか? やがて彼女の番。猪又清子さん、先生が呼びました。彼女は黙っていました。先生にあげるプレゼントを持ってきていなかったからです。「猪又清子さん手を上げて」 もう一度先生が呼びました。彼女はそっと小さく手を上げました。「あ、そこにいますね」 先生はまた次の名前を呼び上げていきました。「プレゼント」という言葉にほかの意味があると解かったのは一年後の動詞の授業の時でした。
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