2013年5月13日月曜日

サンパウロの地下鉄



4月の末、サンパウロの西本願寺で母の四十九日忌の法要を済ませた。久しぶりに親戚と会いお互いの最近の情報を交換する。甥や姪たちもすっかり大人になっているので何十年ぶりかなと首をかしげる。今回はホテルを予約していたのだが我が家の自称「金髪の長男」Aender  がフィンランド、バルト三国、ロシアと世界遺産めぐり( www.aender.com.br )をしていて彼のマンションが空いているので使っていいよと鍵をもらっていたので遠慮なく好意に甘えた。サンパウロは坂が多い。彼の所は地下鉄の駅にも近く近所もにぎやかだが夜の騒音はまったくない。というのは土地の起伏がかなりあるところはそのままにして車は行き止まりだが人だけは階段で下に降りれるようになっている。マンションまで送ってくれた弟も「こんなところは珍しい」と言っていた。

娘の理奈も夫婦で来ていたので一緒に東洋人街の「Liberdade」まで地下鉄で行った。ラッシュ時ではなかったので混雑とまではいかないが利用者はかなり多い。切符を買おうと窓口に行く。横に何か張り紙がある「高齢者には何か割引があるのかな?」と生年月日の入ったID カードを差し出すと「65歳以上の人は無料です」と言ってIDカードを返しながら「これをあの左端の改札口の人に見せれば開けてくれます」との返事。券を買おうと用意していた3Reais (約1.5ドル)を引っ込めて改札口へ。本当にIDカードを見せるだけで通してくれた。他州から来た私たちも恩恵が受けられる。さすがサンパウロと感心した。ブラジルはリオでもサンパウロでも地下鉄はどこまで乗ろうと料金は均一。乗り換えをしてでもである。ブラジルでは市内バスは60歳以上は無料だが地下鉄にまで(65歳以上だが)導入されているとは知らなかった。

サンパウロの地下鉄はきれいに管理されている。私も外国の地下鉄には何度か乗ったがどこの地下鉄と比較しても引けをとらない。上の写真のPaulista 駅などはプラットフォームは全部アクリル板ではってあり電車が来た時だけドアの部分が連動して開く。
これだと小さい子供でも安全だ。
サンパウロの地下鉄は私が大学在学中に最初の青の車両の南北線が開通した。工事中の不便さ、道を覆っている鉄板の上をずいぶん歩いたように覚えている。しかし初めて乗った時の感動、これは"新しいブラジル"のシンボルだとその時思った。

2013年4月4日木曜日

母逝く

3月22日、母が亡くなりました。91歳でした。
1960年にブラジルに来て以来病気らしい病気にもかからず入院もしたこともない母でしたが最近は寝たきりで体の調子も思わしくなく近くの病院で肺炎が悪化し息 を引き取りました。
ブラジルでの慣れない生活で初めは苦労の連続でしたが自分たちの土地を買い、農業で生活が安定した頃息子たちが勉学を目指し町に出、4人とも大学を出た時は大喜びでした。しかし四男、三男と若くして他界した時はさぞ悲しかったことでしょう。その後日本で覚えたゲートボールを初めはサンパウロそして後にここヴィトリアで父と共に広めようと同じ年代の人達との交流を通しての楽しい時間を満喫したようでした。ひ孫の恵美とは話さずとも息がピッタリ合っていてびっくりしました。
今頃は父と楽しくゲートボールをやっているのではないでしょうか。

2013年3月18日月曜日

走れ!レッド!!




土曜日の朝市の他に毎週火曜日、近くの公共駐車場で有機栽培野菜の夕市が立つようになった。農家自身が持ってくるので新鮮でおまけに無農薬、安心して買えて安い。市の職員が時々抜き打ち検査をしているのを目にした。大根、株、チンゲン菜、白菜なども手に入る。
2,3回前の夕市、買い物が終わり車に向かおうとしていたら東洋人の青年がござ(らしきもの)を広げておもちゃ等を売っている。もうすぐ孫娘の3歳の誕生日か、何かないかと見ていたら赤いゴム製(らしき)子供が乗れる馬を売っている。いくらするか聞いてみるとたどたどしいブラジル語で40Reais(約20ドル)という。どうやら中国の人らしい。しかし言葉もあまりできずにこうやって道でものが売れるのだからブラジルはさすが移民の国だなと感心して50Reaisの札を出し10Reaisのつりをもらった。ブラジルもお札は皆新紙幣に変わってきている。前のお札より少し大きめで偽札防止の対策がとられているとか。
早速、週末に遊びに来た恵美に馬をプレゼント。喜んで飛び乗りすぐ慣れて上手に操る。台所のまわりを「パカチパカチ」と疲れも知らずに何周もする。昔テレビで西部劇がはやっていたころ「走れ!シルバー!」(らしき)連続ドラマがあったように記憶する。恵美は「走れ!レッド!」というところか。



2013年3月15日金曜日

ローマ法王 「フランシスコ一世」


一昨日バチカンの煙突から新しいローマ法王が決まったことを知らせる白い煙があがりサンピエトロ広場に今か今かと待ちかまえていたカトリック教徒から大歓声があがった。アルゼンチンのホルヘ・マリオ・ベルゴリオ枢機卿が「フランシスコ一世」として第266代目のローマ法王に即位されることが決まった。サンピエトロ大寺院のバルコニーに新ローマ法王として現れた「フランシスコ一世」、穏やかに祝福をあたえる第一声の中「私を地の果て(遠いアルゼンチン)まで探しにいって私を見つけてくれた」とのユーモアも交じっていた。それから昨日Conclave(法王選びに鍵がかかった広間に閉じこもること)に集まった世界中の枢機卿との晩餐会の中でも「神様(私を選んだ)この人たちをお許しください」とお祈りをあげられたとのエピソードも伝えられた。なにか親しみを感じる。
前法王ローマ法王ベネディクト16世の自発的退位による新法王選び。まず自発的退位が1300年ぶりという。ヨーロッパ以外から選ばれるのは初めて、フランシスコと名乗るのも初めて、そしてイエズス会から選ばれるのも初めて。
全世界約12億のカトリック信者、その中でもブラジルは世界一のカトリック教徒を有する。南米のカトリック教徒は世界のカトリック教徒の41%強を占める。今回の法王選びでもブラジルから選ばれる可能性も取りざたされていた。私も期待していたのだが。
それともう一つの疑問はフランシスコ一世を名乗った理由。新聞などではイタリアの13世紀の聖人Francesco de Assis に由来するとされているが、私には16世紀にアジアの国々、特にインド、日本にキリスト教を布教したイエズス会のフランシスコ・ザビエルからとったのではないかと思われてならない。
今日のブラジルのテレビのニュースで新法王は近日中にある即位式にアルゼンチン国民に(高い金を使って)来ないようにとのメッセージを送ったと言っていた。


P.S.: 3月16日 土曜日、今日テレビをみていたらローマ法王の「フランシスコ一世」はSão Francisco de Assisから採られたものでこれにはブラジルの枢機卿のすすめがあったと法王自身が言っておられるところが映されていた。1972年の映画「Brother Sun, Sister Moon」は聖フランシスコの信仰の目覚めを描いたものである。

2013年3月11日月曜日

あれから2年・・・・・・・・

東日本大震災から今日で2年。テレビに映し出されたあの映像はまるで特撮映画のシーンを見ているようで初めは信じられなかった。すべてを飲み込んでいくあの津波の全く自然(?!)な振る舞い。それゆえに自然の恐怖を感じ、なすすべもなく翻弄される人間の非力さ無力さ。立ち向かうことは出来ない、ただ逃げるしか手はないことを思い知らされたシーンだった。人が波にのまれていく、見ているうちに涙がボロボロとこぼれた。二万人弱の人が亡くなり、今日は各地で追悼式が行われている様子がテレビで流されていた。ご冥福をお祈りいたします。
今こちらで強く感じているのは地球温暖化。特にここエスピリトサント州は雨が少なく日差しが強い。夜は毎晩エアコンをかけないと眠れない。他の州では局地的に大雨が降ってその被害が報じられている。昨日リオは37度と言っていたからここもおそらくその位だろう。日焼け止めのクリームを塗る習慣がつきつつある。去年までは気にもかけなかったが。年齢のせいも少しはあるかもしれない。あまり暑いと何もやる気もでない、気にかかっていてやらなければならないこと(ブログも含めて)も後回しにする。涼しくなったらやろうと思っているのだが・・・・・・・・

2013年2月6日水曜日

魔法の木



朝、妻が「ちょっと来て!」何事か?と外に出てみると写真のバケツ2杯のアセローラ。測ってみると15キロあった。これは朝一番の収穫。さらにあと2回それぞれバケツ一杯づつ、一日合計30キロ。これがここ一週間続いている。一本のアセローラの木、正に魔法の木である。しかしなぜこんなに採れるのか?今年ここらは熱帯夜が続いている。地球温暖化の影響、まさか? たしかに木は年々大きくなってきているが、この謎を解くには来年まで待つしかないか???

2013年2月5日火曜日

Giant Mango



昨日近所の知り合いから上の写真のマンゴーをもらった。ここから南西に約70キロのAlfredo Chavesの町に農場を持つ彼が仕事の帰りだと言って届けてくれた。受け取った時私はパパイヤかと思った。あまりにも大きかったからである。家になっていたマンゴーは特大でも1キロだったがこれは1.6キロ、もっと大きいのは2キロあると言う。
更に今日彼から電話があった。「昨日言い忘れたけどあのマンゴーはジュース専用で中は熟れていても外の皮は青いままだから時々触ってみて少し柔らかいようだったら切ってミキサーにかけジュースにしてビニール袋に小分けして冷凍庫にしまい必要に応じて使って下さい」とのこと。今までこんなマンゴーがあるとは知らなかった。最近暑い日が続くので助かる。
飲んでみると甘味があまりなくそのかわり酸味がきいていてサッパリジュースで飲みやすい。