2010年10月3日日曜日

ブラジルの大統領選挙

今日大統領、各州二人の上院議員、連邦議員および州議員の選挙が行われた。大統領選は選挙戦が始まった頃は民主社会党のジョゼ・セーラ氏が優勢であったがその後は現職で同党のルラ大統領の推す労働者党のジウマ・ロウセフ女史が押しあげ投票前日の予想では過半数の票を獲得し一次選挙で決着がつきそうな勢いだった。しかしふたを開けてみると彼女の得票は47.6%、ジョゼ・セーラ氏が33.1%、そして緑の党のマリーナ・シウヴァ女史が予想を大きく上回る健闘の19.6%の得票。その結果、今月31日にジョゼ・セーラ氏とジウマ・ロウセフ女史との決戦投票が行われる。それと州知事選で過半数をとれなかった州の決選投票も行われる。ここエスピリト・サント州ではカザ・グランデ氏が82.3%の得票で圧倒的な勝利を収め次期州知事となった。
州都ヴィトリアでは大統領候補の得票順位はブラジル全体の逆となってマリーナ・シウヴァ女史が1位で5市からなる大ヴィトリア圏でもマリーナ・シウヴァ女史、ジウマ・ロウセフ女史、ジョゼ・セーラ氏の順となった。これは何を意味するのだろう。ちょっと興味深い。ヴィトリアの市長は労働者党である。
ブラジルは早くから電子投票を取り入れ今回の総選挙も当日に全部の結果が出た。アメリカの選挙の模様が時々テレビで映しだされるがまだ旧式の機械型だ。時々ある地区の投票箱がなくなって計算されなかったとか言っている。技術の先端を行くアメリカがなぜ電子投票を採用しないのか不思議でならない。
ブラジルの選挙人口は現在1億3580万人、今回の投票者は1億1119万人。82%の投票率。ブラジルでは投票は権利ではなく義務となっていて投票しない場合は正当な理由を証明しないと以後官庁、公営の会社への就職、公式の書類申請などに支障をきたす。ブラジル全国には40万の投票所(教室数)があって、この辺りでは大抵学校のなかに設けれれている。当日投票所で働く人は選挙裁判所から選ばれる。私も一度手伝いをさせられたが事前に説明会があって一投票所に4人位のチームを組んで投票手帳のチェック、台帳との照らし合わせ、サイン、投票券の手渡し、投票証明書の手渡しなどを行い、その他投票所での秩序が守られるようにする。ブラジルの選挙は非常に民主的でスムースにとり行われる。これは世界に誇ってもよいのではないかと思う。

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