2014年7月19日土曜日

Bonito (ボニート)

 


泊まったホテルの地階に旅行社があったのでCafé da manhã  (朝のコーヒー=朝食)を済ましてぶらりと入ってみた。Bonitoの自然を楽しむツアーのパンフレットが置いてある。Bonito の町はCampo Grandeから約270kmで、ツアーはどれも3,4日である。私たちは1日しか暇がない。

Bonito (美しいを意味する) は自然を守ったエコツアーで最近観光客が増えてきているとマスコミなどで紹介されている。どんな所なのかちょっと一目でも見ておきたいと、こちらから日帰りツアーを提案してみた。係員がガイドに詳しい人に紹介してもらおうと電話をかけた。そして最後に「えっ、あなたがやってくれるのですか?!、願ってもないことです」と電話を切った。「私の大学の観光コースの先生で誰か紹介してもらおうと頼んだところ彼自身がガイドを引き受けてくれましたよ」と弾んだ声で私たちに話した。

翌朝6時半「車がまっていますよ」とホテルのフロントから電話が入った。下に降りると背の高い中年紳士が待っていた。挨拶を済ませ一路Bonitoへ。Campo Grande (大平原を意味する)を出て最初の130キロあたりまではトウモロコシや家畜の飼料用の穀物が植えてある平原。行けども行けども地平線までの穀倉地帯、春から夏にかけては大豆が植えてあるという。どこまでも同じような景色、これぞブラジルだと感じた。後の半分の道のりはあまり土地は良くないらしく育ちの悪い木々の間に牛の群れが見える。

途中、ガイドがその地方の歴史や地理、そして1864年から1870年にかけてブラジルとパラグアイの間で戦われたGuerra do Paraguai (パラグアイ戦争)のこの地での戦闘模様などの詳しい説明、さすが大学教授。私もブラジルに来てすぐにブラジル歴史に関心を持ち本を読んだ頃を思い出し二人で道中楽しく語り合い、時間の経つのも忘れていつの間にか目的地へ。4時間のなんと短かかったことか。

Bonitoは市役所指導の観光奨励でも知られている。初めに市立公園に寄る。川の底まで見える澄んだ水の中を魚が泳いでいる、自然水族館だ。レストランやバーベキューコーナー、広い野原もあり市民や観光客の憩いの場所になっているようだ。私たちは昼食に魚料理を頼んだ。猿が木立を渡ったり赤い羽根のAraraが飛んできて観光客に近寄ってくる。

帰りに「Araraの穴」と呼ばれる大きな深い穴に80羽近くのAraraが巣作りをしているところに立ち寄った。この辺は石灰岩地帯なので水の浸食により多くの洞窟ができそれらが観光スポットとなっている。
ガイドはバードウオッチング同好会のメンバーでもあるのでカメラもいいのを持っていて数枚の写真を私のメールに送ってくれた。下の写真はその中の一枚である。


帰りは日も暮れホテルに戻った時は11時を過ぎていた。


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