NHKの番組を見ていたら新日本風土記「サンパウロ」なるものが目に入った。この番組、時々見ているが日本の景色、祭り、伝統工芸など自分がそこに行ったような気分にさせてくれる。
日本紹介の番組なので「サンパウロ」とは何だろう? まさか、ブラジルの「サンパウロ」ではないだろうな?と思ってチャンネルをまわしてみた。日本のテーマ以外は初めてだという。
やはりブラジルに移民として来た日本人とその血を受け継ぐ日系人の生活を追っていた。今ブラジルの日本人・日系人の数はおよそ160万人でサンパウロ州には約100万人が住んでいるという。
ちなみに、私はエスピリトサント州、長女は日系人が二番目に多いパラナ州、長男はリオ州そして次男はサンタカタリナ州に住んでいて、サンパウロ州には誰も住んでいない。しかし親戚はほとんどサンパウロだ。
ブラジルに蟻と日本人のいない所はないという言葉も聞かれたが農業を離れてきている今はどうだろう。最初の移民が始まったのが1908年の6月18日だから今年で108年になる。
日本移民100年祭の時はこのブログにも色々な思いや思い出を書いた。
私たちもブラジルに来た初めの頃はサンパウロ州に住んでいたが私は大学を出た後は仕事の都合で今のところに引っ越してきた。その時娘は生後11か月、あれからもう39年になる。
見知らぬ国での、言葉、文化、習慣の違う中での苦労話、今では面白く聞ける余裕も出てきた。「サンパウロ」を見ていてもなぜか昔がなつかしい。
番組の中で日本語学校に通っていたブラジル人の青年が日本語の先生が引退して日本に帰った後学校を引き継ぎ日系人やブラジル人に日本語を教えているストーリーがあった。
その中で先生が彼に与えた「人生訓」ともいえる言葉があると言ってそれは「あおいくま」だという。
すぐ私は「青い熊」だと思ったがそれにしてはちょっとおかしいなあと思っていたら
あ は あせるな
お は おこるな
い は いばるな
く は くさるな
ま は まけるな
だと説明した。
この次の新日本風土記はブラジル日系人が多く住む群馬県の「大泉町」だと言っていた。
ブラジルに来て56年。今は故郷となった異国での生活、何の悔いもない。
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