日本から移住してきて数年の家族。子供が町の学校に通いいつも世話になっているブラジル人の友達の家を母親がお礼に訪ねた。
「つまらないものですけど受け取ってください」 母親はブラジル語が話せなかったので一緒に行った息子が通訳した 「え、つまらないもの、家はごみすてではありませんよ。そんなものいりません」 と相手の母親怒ってしまいました。なにか様子がおかしいので母親がおどおどしていると息子がすかさず 「実は母は貯めていたヘソクリを持って今朝早く町に来て色々な店をまわってあなたが喜びそうなものを買ってきたのです。それでも日本の謙遜の習慣でああいうふうに言ったのを私が直訳してしまい誤解をまねきました。ごめんなさい」 「まあ、それならそうと本当のことをはっきり言えばいいのに日本人は解りにくいわね」 とまた怒りましたが、笑顔に戻り「ありがとう」と言って子供の母親を抱きしめました。ブラジルの習慣に慣れていない日本人の母親はただ身体を硬くして目を白黒させるばかりでした。
1 件のコメント:
特殊なのはブラジルの習慣ではなくて、日本の習慣の方です。私は日本で生まれ育った日本人ですが、子供の頃から「つまらないもの」という言葉に対して、大きな違和感を覚えていたので、使用したことがありません。いくら日本の習慣とはいえ、自分が疑問や不快に感じることは、真似する必要はありません。日本人同士でも、謙遜はわざとらしくて不快に感じる場合がありますよ。
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