「リストラ」と日本で使われている言葉、英語の「Restructure」から来ていると思うのだがどうやら職を失うという「首切り」という意味で使われているみたいだ。本来は新しい状況に対応するために再編するという意味で、首切りも選択肢の一つではあるが全てではない。
1990年代の初めブラジルでは国営企業の官営から民営への移行が行われた。私が働いていた製鉄所も例外ではなく民営化にあたりRestructureが行われ、当然希望退職という形で人員削減がおこなわれた。私は所属していたMarketing課がなくなりその仕事は営業部に吸収されたので営業に配属となった。最初の仕事はアジア向、主に韓国、中国、台湾などへの製品の販売だった。日本へは鋼塊をごくわずか売っていた。
中国への販売が伸びていたので技術面から製品の品質の聞き取りや新しい需要の可能性などを調べる必要もありCustomer Service部から二人そして営業部から私と、三人でアジアの顧客まわりをするということで私にとっては初めての海外出張となった。
さて当日,午後2時半の飛行機に乗るべく1時間前の1時半にヴィトリア空港に到着。
技術者たち二人はすでにチェックインを済ましていた。ちょっと立ち話をしてチェックインの列に入った。列は進み私の3人前になった時「チェックイン終了」と係員が叫んだ。急にあたりは騒然となる。一応出発時30分前にチェックインの手続きは終了という規則になっている。しかしまだ2時前10分。私もカウンターの係員にエアーチケットを見せて国際線の乗り継ぎがあることを知らせどうしても乗る必要があることを説明する。ほかにも同じ国際線の乗客が数人いる。係員の説明では前の空港で決勝戦に向かう予定外のサッカーチームを乗せなければならなかったので席が埋まってしまったという。その航空会社はその後の便はなかったが他の航空会社の便で5時半のがあり国際線乗り継ぎの乗客に限りその航空会社にかけあいなんとか席を確保してくれた。まあその便でも充分間に合う。ほっと胸をなでおろした。問題の飛行機は満席になっていたので予定時間より15分も早く発ってしまった。
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