上のタイトルはフランスの新聞が11月5日、ブラジルミナス州のマリアナ市で起きたサマルコ鉱山会社の鉱滓ダム決壊によって引き起こされた鉱物廃棄物と泥水の流れが家を押しつぶし、部落を破壊し、16日かかって650キロ先の海に到達した様子を津波に例えて報じたものである。津波は海から陸だがこの場合は陸から海への侵略(?)か。
鉱滓ダムが決壊して泥流が下流のベント・ロドリゲス地区を破壊した。その被害の様子は下のサイトをクリックするとそのなまなしい爪痕が映しだされる。住民への連絡が遅れてこの被害で死者、行方不明者が20人程度だとの発表だがちょっと?だ。これはテレビ社のヘリコプターが鉱滓泥水の爪跡を追って映像を撮ったものである。
http://g1.globo.com/minas-
泥水は低い所へと流れやがて川の水に合流してミナス州からエスピリトサント州までにまたがるドセ川に入っていった。流域の町では飲料水の確保に頭を痛め、漁で生計を立てる人たちは魚が死んでしまって収入がなくなった。魚が全滅するので数十隻の小舟で網漁が始まり魚を近くの池などに移した。この地方だけにしかいない魚もいるらしく「ノアの箱舟作戦」が実行された。
上はドセ川流域のエスピリトサント州最後の町Linharesである。この橋の長さは約200m、私たちも車で何回か通った。
この災害に対するブラジル政府の対応の遅れや不透明さに国連は調査委員会を派遣した。泥流で家を失った296世帯にはサマルコ社が別の所に新しい家を建てると言っているがまだ何も進んでいないらしい。
今連邦裁判所が被害を受けたミナス州、エスピリトサント州の人達への補償金をサマルコ社の共同経営者であるブラジルのVale do Rio Doce 社とオーストラリアのBHP Billiton 社に請求している。
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