2016年8月24日水曜日

オリンピックの酔いから覚めて



オリンピックが終わり、ふと気が付くとあれは本当にあったのだろうかと疑う。リオの市民達も世界中からの選手たちそして観光客でにぎわいオリンピックに酔っていたのに急にそれがなくなって今は何か物足りない思いをしているらしい。

テレビで次の2020年の東京オリンピックを見るには旅費、滞在費、入場券までいれて毎月R$350(現在のレートで約110ドル)積み立てると行けるとアナウンサーが伝えると、次のニュースでは誰かがインターネットで東京オリンピック行のグループツアーを募ると500人ほど集まったそうだと言っていた。オリンピックの楽しさを体験したCarioca(リオっ子)達は気が早いが果たしてどこまで実現するか? 
しかし今回のオリンピックはブラジル国民に興味を呼び起こしたようだ。ニュースなどでは学校に運動場を造る計画などを話していた。

リオ・オリンピック開催前までは国外からは言うまでもなく国内からも成功が疑問視されていた。しかしいざふたを開けてみると思っていた以上に盛り上がった。外国で盛んに治安が悪いとかZika熱にかからないかとか環境汚染とかいろいろ取りざたされ特に外国からのお客さんの旅行決定にかなりの影響を及ぼしたのではないかと思う。リオ市長はオリンピック終了後「リオではZika熱にかかった人は一人もいなかった。それはアメリカのフロリダのことではないですか」と皮肉っていた。

下は隣の国アルゼンチンの新聞がリオにオリンピックを見に来ていた外国人1262人と国内のほかの地方から来た4150人にインタビューして感想を聞いた結果を新聞に載せたもの。
まず、そのタイトルは 「Fomos muito injustos con vocês. Tudo na Rio 2016 foi perfeito」(私たちはあなたたちに不公平でした。リオ2016は完璧でした」
これは今まで5回のオリンピックを現地で観戦したフィンランドに生まれシドニーに住んだことがあり現在はアメリカのカリフォルニアに住む家族4人でリオに来ていた人のコメントで、一番感じたのは
人のやさしさだと答えた。「8歳の息子がよく見えるように席を譲ってくれました、今は主人と上の息子はみんなと浜辺で海に入ったりサッカーをしたりしていますわ。」


下はここエスピリトサント州の地方紙に載ったものでコラム担当はリオ州のCSN製鉄所の筆頭株主でもある Benjamin Stainbruch氏。

Parabéns とは誕生日おめでとう とか卒業おめでとう とかなにか良いことがある時に使われる言葉でこの場合は よくやった リオ、よくやった ブラジル と成功をたたえている。記事は細かい字でまだ長く続くが、その内容は、オリンピック前までは多くの問題を抱えていて、すべてが悲観的な状態だったが困難を乗り越え立派にオリンピックを成し遂げたと言って、最後にこう結んでいる。

あのマラカナン・スタジアムでの称賛を受けた開会式に始まったこのオリンピックの成功はブラジルが主役になれるという自負を持ってもいいということを表しているのではないだろうか。
おめでとう リオ、おめでとう ブラジル


2016年8月22日月曜日

リオ・オリンピック閉会式

5日の開会式から17日間、アスリート達の戦いは終わり昨日は閉会式。
選手たちは責任感や緊張から解き放たれ、みんな友達と祭りに行くような雰囲気で参加していた。日本選手団は開会式の時より多かったような気がした。最後はサンバ・スクールが山車を繰り出し、選手や観客まですっかりカーニバル気分に浸っていた。開会式も閉会式も無理しない自分たちのオリジナルなアイディアでブラジルの紹介そして自然を守り多様性を認め合おうというメッセージが伝えられたのではないかと思った。
閉会式の挨拶で国際オリンピックのバッハ委員長は「Olimpíada maravilhosa em Cidade maravilhosa (素晴らしい町(リオの愛称)での素晴らしいオリンピック)」とたたえた。

私たちも初めは心配したがよく立派にやり遂げたとほめたい。
ブラジルのメダル数は 7-6-6、 19個で13位。今までで一番いい成績。
日本は 12-8-21 の41個で6位、,今までで最高の成績。

ブラジルの教育レベルが上がり各学校が日本のように運動場と体育館を持ちスポーツを指導する先生がいたら成績はずっと上がると思う。 今回個人競技でのメダリストたちは恵まれない家庭で育ちボランティア活動などで指導を受けた若者達がいる。一般の人たちも使用できる設備の整ったスポーツセンターなどがあればもっと成績が上がるはずだ。ブラジルはそれまで機会もなく偶然に才能を見出された人たちに頼っている。もっと組織だった公的指導があれば伸びるのだが。これはすべての発展途上国にあてはまるか。

リオの次は2020年の東京。その引き継ぎのセレモニーの時、映像で日本から地球の反対側のブラジルまでドラえもんが掘った穴をスーパーマリオが飛び降り引き継ぎに行くのが映し出されリオに向かって行った。そして閉会式会場の舞台の上に設けられたられたマンホールにスーパーマリオが現れた。そのぬいぐるみを取って出てきたのは何と日本の阿部首相ではないか。これも映像のいたずらかなと思ったがどうやら本物らしいと気が付いた。まさか日本の首相がこんな風に出てくるとは想定外だった。後で海外の反響はどうだろうかとインターネットで調べたら案外受けているみたいだった。
2020年の東京オリンピック世界が楽しみにしている。

今回でオリンピックからの引退を表明した陸上短距離の3回連続3冠の記録を打ち立てたウサイン・ボルト選手、そして競泳で今回も5個の金メダルと1個の銅メダル、これを含めた通算メダル獲得数28個(23-3-2)の記録を持つマイケル・フェルプス選手、二人とも始終笑顔でインタビューに応じリオ・オリンピックは忘れられないものとなると言っていた。

閉会式の式場で表彰式がある男子マラソンは観光ルートとオリンピックのために近代的に整備された地区などを走りリオの観光宣伝にもなった。私たちもリオに行くといつも通る道や海岸などだが、新しい「Museu de Amanhã (Amanhãは明日ということなので未来博物館となるのか)」など,まだ行っていない所も映っていたので次回は行こうと大体の検討を付けておいた。マラソンはやはりアフリカ勢が強く1位はケニア、2位はエチオピアだったが3位にアメリカが入った。これから面白くなるかもしれない。

今回は日系ブラジル人の活躍にもうれしかった。男子体操の種目別床で3位銅メダルのArthur Nory Oyakawa Mariano 選手、そして女子10kmマラソンスイミング3位銅メダルのPoliana Okimoto 選手。その他の種目にも何人か出ているがメダルには及ばなかった。 

最後にブラジルIOC委員の挨拶の中にこんな言葉があった。
Sempre vale a pena sonhar (夢を見ることは常に価値がある)


2016年8月21日日曜日

ブラジル、祈願の金

先ほどまで男子バレーボールの決勝戦を見ていた。ブラジルがイタリアを3対0で破り金メダルに輝いた。先日、男子は過去2回金メダルをとって今回は準決勝に進出していると書いたが
準決勝でロシアを3対0で破り、今日イタリアとの手に汗を握る攻防戦を制し3度目の金メダルとなった。最初の金メダルはバルセロナ大会そして2回目はアテネ大会でそれぞれの間は偶然にも12年ごとの金メダルになる解説者が言っていた。

初めからお互いの点の取り合いでハラハラする。途中からソファーの横にきて観戦を始めた妻 
「何よこれ、持ちつ持たれつ、付かず離れず、お前たち仲がいいなー」と変なコメント。
しかしそう的の外れたコメントでもない。というのはイタリアはバレーボールの国として名が通っており今は知らないが数年前まではブラジルのトップ選手たちがイタリアのリーグで活躍していたのを思い出す。 今はSporTVの解説者となった前回の金メダルの時のブラジルのキャップテンはイタリアのコーチ・選手と挨拶してきたと言っていた。

昨日のブラジル男子サッカーの金メダル獲得の立役者ネイマールが会場で応援しているというアナウンスがあり彼が手を振っている映像がパネルに映し出されると歓声があがった。彼は席に座ると首にかけていた金メダルを取り隣の人に渡した。皆にも見てもらうよう会場に回すようだった。。なくなる危険性はないのかな? とちょっと心配になってきた。
そういえば昨日のブラジルのサッカーの試合には今回も3個の金メダルを取ったウサイン・ボルト選手が応援に来ていてネイマールがゴールを入れた時に喜び、立ち上がってケータイで写真を撮っていた。それを知ったネイマールはお返しにウサイン・ボルトのシンボルマークとなっているあの矢を射るような、Lightning(ブラジルでもRaio(稲妻)として知られている)ポーズで返した。

今回はアテネ大会から4回連続の決勝戦。ブラジル国民も祈るような気持ちで彼らにぜひ金メダルを取ってもらいたかった。「サッカーのブラジル」としてしか知られていなかったブラジルを「バレーボールのブラジル」としても世界に知めた選手たち。今回はブラジルで一緒に祝いたいという気持ちを皆持っていた。会場の熱気が伝わる応援、そして、勝利の瞬間、感動の渦が会場を包んだ。選手たちは涙、涙、涙。今までのつらい思い出も吹き飛んだようだ。つい、こちらももらい泣き。
ここまでバレーボールを普及させた功績、そして数々の喜びをブラジルに与えてくれた。
ありがとう、そして金メダルおめでとう、ブラジルバレーボール

ブラジルのことわざに「Fechar com chave de ouro」というのがある。直訳すれば「金のカギで閉める」だが、「物事がうまくいき、さらにそれをより良いものにするために最後は晴らしいことで締めくくる」という意味になるのだろうか。私が知っている日本語の範囲では「有終の美を飾る」となるのか。昨日ブラジルがサッカーで金メダルを取った時、テレビの解説者が「明日の男子バレーで金メダルを取ってこのオリンピックを Vamos fechar com chave de ouro。」という言葉を使った。
今日それが実現したわけだがこれはもっと正確に言えば「Fechou com medalha de ouro (金メダルで締めくくった)」となる。

日本の100mx4のリレーはすごい。テレビのチャンネルをまわしている途中ですでに第一走者はスタートを切っていた。ウサイン・ボルトの3回連続の金メダル3個は達成されるのかと見守っていたら赤いユニホームの2チームが隣り合っている。どちらが日本だろう思ってみていると「日本2位」と放送している。「えっ、アメリカと僅差で赤いユニホームが先に着いたのを見たがあれが日本だったのか、すごい」。




2016年8月20日土曜日

ブラジル、念願の金

先ほどオリンピックのサッカーの決勝戦がありブラジルがドイツを破り念願の金メダルが選手達の胸にかかった。 ブラジル男子サッカーにただ一つだけ足りないタイトルだった。銀メダルは何回かとったのだがワールドカップ5回優勝のブラジルでもオリンピックの金メダルは今まで取れずオリンピックの度に今度こそはと期待されていた。そして今回ようやく達成、ブラジル中が歓喜にわいた。

試合が終わったとたん電話がなった。あっ、息子からだなと感じた。 「パパイ、」という声が聞こえた。向こうが何か言う前に「ブラジルが勝ったなー!」と私。私が試合を見ていなくて知らせようとしたのか、または喜びを分かち合おうとしたのか短い会話の中で声が弾んでいた。

前半はブラジルのキャップテン、ネイマールの絶妙なフリーキックで1点、後半はマークが厳しいドイツが押し気味で1点取られた。延長戦に入ってもどちらも点が取れない。
いよいよPK戦。どちらも4人ずつ見事なキックで4対4、「ここでドイツが蹴りそこなうか、ブラジルのゴールキーパーが相手のボールを取るかして、ブラジルの選手が蹴りこめばブラジルが勝つんだがな~」と横で見ている妻につぶやく。これ以上蹴りあいが続くと安心してみていられないし負ける可能性が大きくなる。おそらくマラカナン・スタジアムを埋めた何万という観客そしてテレビを見ているブラジル人全てがそう思っただろう。

そしてPK戦の最後のドイツの選手が蹴ったボールをブラジルのゴールキーパーが守った。ブラジルの選手たちは喜んでいたが、「いやまだ早い、ブラジルの5番目の選手が点を入れないと試合は終わらないぞ」と慎重な思いが頭をかすむ。よく起きることなのだ。
5人目の選手がちょっと足をかばうように歩いていく。あれっ、ネイマールではないか。後半の試合中からちょっと足がおかしいと思っていたが大丈夫なのかな、と不安になる。彼は今回、ブラジル国民の優勝祈願をキャップテンとして一身に背負っていた。そのために南米選手権100年大会には出ずオリンピックでの優勝が自分に課された期待だと知っていた。

あまりにも重い責任を背負っているのが見え予選リーグではその大任に押しつぶされているような気がした。その空気はブラジル全選手を覆っているようだった。
しかし徐々にブラジルの選手たちの間でも緊張がほぐれ、いつものブラジルらしい軽快な試合運びとなっていき決勝戦までこぎつけた。

彼がその責任に感じPK戦の最後選手になるのか?ここで、もし失敗したらブラジル国民の期待を裏切ることにはならないのかと私の心の中にはそんな思いが横切った。
彼は少しボールから距離を置き走り出しそして途中ちょっと立ち止まると再び走り出しボールを蹴った。

ドイツのゴールキーパーは左に跳び彼はゴールを右に決めた。その瞬間ブラジルの選手たちがネイマールに抱きついた。彼は涙でしばらく声も出ない。あとでテレビ局のアナウンサーがボールを蹴るときに不安はなかったかと聞いた時、彼はペナルティキックの練習は何度もやったから自信はあったといった。それでゴールキーパーが左に跳んだのを見極めてボールを右にけこんだのだ。

選手たちは表彰台にのぼり金メダルを首にかけてもらい高らかに明るい笑顔で国歌を歌った。スタジアムの観衆も歌いそしてテレビを見ていた人たちも歌っただろう。私たちも。
ネイマールは責任を全うした満足感に満ち、私たちが知っているいつものすがすがしい顔で仲間と歌っていた。





2016年8月18日木曜日

テレビでオリンピック観戦

とにかくブログを書く時間がとれないので、今テレビを切って書いている。
私の家は周りに高いビルが建ってしまい地上波デジタル放送が映るチャンセルと映らないチャンネルがあり一番よく見ていたのが一番映像が悪いのでケーブルテレビにした。これだと普通のテレビのチャンネルも見れ、さらに子供向け、スポーツ、娯楽、その他チャンネルも数多く見れる。

特に今回はオリンピックサービスでSporTVは16チャンネルで観れる。朝起きるとその16チャンネルで何があっているのか画面で16チャンネルが同時に映像でチェックできるので一応全部見まわし一番良さそうなところに落ち着く。主にブラジルが出ている競技、次に日本が出ている競技、どちらとも映し出されているときは交互に回している。朝早くから晩遅くまで。

その他、各民放でも多くの時間を取って実況したりしている。初めて見る競技が沢山ある。昨日女子レスリングで登坂選手と五輪初の個人4連覇を成し遂げた伊調選手の戦いを見ていた。途中で30という数字が表れ30秒以内に点を取らないと相手に1点が与えられるルールがあることを知った。ブラジルはレスリングの選手はほとんどいないのではないか。いるとすればまだ無名の選手達だろう。
ブラジルでは学校でのクラブ活動はない。放課後はみんなで打ち合わせて近所の広場でサッカーボールを蹴るくらいだろう。バレーボールは実業団や地域のチームがあってブラジルはかなり強い。女子は北京、ロンドンと2連覇、今年は3連覇の期待がかかったがグループを無敗トップで通過したが中国との準々決勝で負けてしまった。男子は過去2回金メダルをとり今回は準決勝に進出している。

さてブラジル期待のサッカー。女子は予選リーグで5対1で勝ったスエーデンに準決勝で当たり今度は0対0の引き分け、そしてその後のPK戦で敗れ明日はカナダと3位決定戦となる。
男子は予選リーグでは2戦とも0対0でブラジルの観客から野次を飛ばされたがその後は歯車がかみ合い準決勝はホンジュラスを6対0で破り決勝戦はドイツとの戦いになった。ドイツと言えば2014年のブラジルワールドカップでの苦い思い出がつきまとっている。ここで恨みを晴らすのか見ものだ。

どうしても見のがせなかったレースはやはり花形の陸上100m。ジャマイカのウサイン・ボルトの歴史的な3連覇がなるか? 前半出遅れたがやはり後半に馬力がかかりトップで記録は今までより遅かったが9.81秒。彼はブラジルにも何回か来てブラジル人たちにも親しまれていて場内の騒ぎはなかなか静まらなかった。彼がやはり3連覇をねらう200mがもうすぐ始まる。これは彼の得意種目なので達成は確かか。

もうひとつ、日本選手出場の競技に日本からの応援団が少ない場合、日本への声援が多かったとブラジルのテレビアナウンサーが言っていた。ブラジルと日本移民との関わり合いで多くのブラジル人が日本びいきにまわったらしい。

21日オリンピックは終わる。今ブラジルのメダル数は4-5-5.日本は今6位で5位ロシアとは同じ金メダル数で12個、4位ドイツとは一個差、すごい快進撃、ブラジルから応援しています。



2016年8月9日火曜日

リオ-オリンピック開会式

5日にリオ-オリンピックが始まった。そして七日には末の息子家族が住む Floripa
に行くようにしていたので六日はちょっと忙しくなり七日は朝早く発ったので開会式のポストを書こうと思っていたがそれが出来なくて今旅先で初めてタブレッで書いている。今まではノートブックを持っていっていたのでちょっと勝手が違って戸惑っている。

それでテレビで見た印象を箇条書きにしてみる。

- いかにもブラジリアン-スピリットに満ちた今までと違った開会式になり、セレモニーというより祭りの雰囲気でみんな笑顔でリラックスして今までで一番ヒューマニズムに満ちていた。

- ブラジルの歴史が幻想的な雰囲気で表され、と同時に「環境」,「平和」そして子供たちを通して「地球を守ろう、そして未来をみんなで考えよう」というメッセージが世界に発せられた。

- ブラジルは原住民、そして色々な人種によって構成されていることを表したが、東洋系は日本人によって代表されたのには感激した。解説者も日本移民はすでに五世の時代に入りすっかりブラジルに溶け込んで生活していると説明していた。

- オリンピックにおける女性の参加率は回を重ねる毎に多くなり今回は一万人を超える参加者の45パーセントになっている。参加国は205だが難民選手団を入れると207になりブラジルの入場番号は207だった。

- 今回の開会式の費用は前回のロンドン大会の約10分の1だといっていた。アイデアとテクノロジーがそれを可能にしたのか。聖火台もどこにあるのだろうかと言っていたが今回発信したテ-マにぴったりのが現われた。

- 聖火リレーの最終ランナーにサッカーの神様といわれるペレ-が打診されたが健康上の理由で辞退されアテネマラソンで途中妨害されたWanderei Cordeiro de Lima
氏に白羽の矢が当たった。

- 感動の開会式で「さすがブラジル、土壇場でなんとか乗り切ったな」とは私と妻が終わった時に同時に発したコメント。

- ブラジルのIOC 委員のあいさつは「ブラジルが待ち望んだオリンピックがここに実現した。そしてこのリオ-オリンピックが新しい歴史を作る」と締めくくった。

2016年8月4日木曜日

ブラジル 0x0 南アフリカ

オリンピック男子サッカーの初戦、ブラジルは南アフリカと0対0で引き分けた。同グループのイラク対デンマーク戦がやはり0対0で引き分けたので4チームとも同じスタートラインにいる。2戦目の7日、ブラジルは結果を出さないと観客から今日よりも激しいブーイングを受けることになる。
後半の14分からは南アフリカ選手の退場でブラジルは一人多かったのだがそれでも点が取れなかった。それどころか南アフリカチームは動きも機敏でブラジルは押され気味。こんな試合にお客さんは満足するわけがない。試合が終わると観客はブーイングで選手たちも固い表情でピッチを去っていった。

ジカウイルスには外国の選手たちも心配していたようだがリオでブラジル人に聞くと全然気にかけてないと言って陽気に話しているので自分も気が楽になったという記事を目にした。
私達の周りでもニュースでは見るが話題に上ることはない。小頭症のニュースなどは以前北東部に見られたがそれも今はあまり聞かない。今年の冬(?)は去年より涼しくリオの最低気温の平均は15度くらいらしい。暑い冬だった去年に比べると4度くらい低い。これは去年が特別暑かったからなので気候がリオに近いここエスピリトサント州も同じで今年は寝るときは毛布と掛け布団の世話になっている。こういう気候の変化も影響を与えているのかも知れない。

今リオの交通事情は市民にとって非常に悪い。 オリンピックのために渋滞を改善するための道路工事はしていないので苦肉の策で三車線の所は1車線はオリンピック専用にし他の2車線を一般の車用とした。テレビで映しているが往復それぞれ1車線はがら空きそして他の2車線は渋滞でゆっくりしか動いていない。オリンピック専用車線に入ると罰金と違反ポイントが加算されるので誰も冒険はしない。交通局や市役所の監視カメラが張り巡らされているので従うしかない。運転手にインタビューしていたが「普通は仕事場まで20分から30分かかるが今は1時間半くらいかかる。しかしこれはオリンピックの期間中だけなので我慢するよ。これでオリンピックがうまくいけばいいけど」と答えていた。誰も文句を言わないし自分も役立っているのだとむしろ穏やかな表情だった。これもブラジル人気質だろうか。

オリンピックの選手村で最後の仕上げが不十分で水や電気や清掃に問題があってオーストラリア選手団は入村を拒否したとニュースになったがこれもブラジルでみかける「文句が出たら対応する」という考え方で私たちもよく出会う。それを解決するにはやはり文句を言うしかない。これもブラジル人気質だろうか。

今日IOCのバッハ会長からこういう発言があった「このオリンピックはブラジル及びリオにとって大きな挑戦だったがこれをやり遂げることができた。しかしこういうストレスのテストは2度としたくない」。
このブログのなかで東京が2020年のオリンピック開催地に決定した時にこのことを書いたと思う。(2013年9月29日 今月の書き残し 2題)

さっき日本とナイジェリアのサッカーの試合を見た。点の取り合いで結局は5対4で日本が負けた。点差1の両チーム合わせて9ゴールは珍しいのではないか。ブラジルももっとリラックスして自分の力を発揮してほしい。






2016年8月3日水曜日

Parque Olímpico - オリンピック・パーク 


上は柔道、体操、競泳、レスリングやバスケットボールなど16種目の競技が行われるオリンピック・パーク。面積は118万平方メートル。メディアセンターもここにあり今回のオリンピックの心臓部の役割を果たす。警備体制を紹介していたが50か国以上の警備のスペシャリストたちがそれぞれの国から入国する人たちのデータなどを提供しあって連携をとっている様子が映し出されちょうど日本とブラジルとの話し合いがあっていた。地球規模の祭典には地球規模の警備が必要ということか。

開会式にさきがけ今日は女子サッカーの予選リーグの6試合が行われ、ブラジルは3対0で中国に勝った。ブラジルの選手の一人はアトランタから連続6回目の出場だと言っていた。この調子だと東京まで大丈夫ではないかなー。

明日は男子の8試合がある。ブラジルは南アフリカと、日本はナイジェリアとの試合となる。ブラジルは男子も女子もオリンピックでは銀メダル止まりで今回こそはと全国民の大きな期待を背負っての戦いとなる。ブラジルはスペインのバルセロナで活躍するネイマールをアメリカカップ100回記念大会には出さずに温存し念願のオリンピックでの優勝を狙う。先日あった日本との強化試合を見たが彼の動きがまだちょっと堅かったような気がした。もっとリラックスして楽しい試合を見せてほしい。

今日はインターネットでオリンピックの競技種目のスケジュール表をプリントしたがあまりにも字が小さかったので三枚分に拡大して合わせた。是非とも見逃せない競技を確認してカレンダーに書いた。

これで準備OK!!!





2016年8月1日月曜日

オリンピックまであと4日 

今日から8月。テレビでもオリンピックに関係するニュースが多くなってきた。リオ空港には選手団が続々と降り立つ。ブラジルに住んでいる日本、韓国、中国の人たちがそれぞれ祖国の選手たちを出迎えているようすも映し出されていた。

オリンピック会場近くまでの地下鉄が今日正式に開通した。4日まではオリンピックに参加する選手やボランティア及び関係者に限られ5日の開会式から入場券を持っている人たちも地下鉄を利用することができるようになっている。そしてパラリンピックが終わる9月19日からは一般公開となる。

新しくできた地下鉄の「Jardim Oceânico」駅から会場までは専用バスで約15分と言っていた。去年の末までには出来上がる予定だったが遅れ、ぎりぎりの開通となった。私が2007年のパンアメリカン大会をリオに見に行った時から9年。あの時せめてオリンピックに名乗り出るなら会場までの地下鉄を完成してほしいと書いたが長い年月が経ったものだ。

NHKを見ていたらリオからオリンピック会場の紹介をしていた。全世界からのメディアが集まりスポーツの祭典の模様が見るもの、聞くもの、読むものに感動を与えるだろう。
オリンピックの起源となった古代ギリシャではこの期間中は争いは禁止されていたと覚えている。さて近代世界のスポーツの祭典オリンピックの期間中、少なくともこれは見習ってほしいものだ。