2016年8月24日水曜日

オリンピックの酔いから覚めて



オリンピックが終わり、ふと気が付くとあれは本当にあったのだろうかと疑う。リオの市民達も世界中からの選手たちそして観光客でにぎわいオリンピックに酔っていたのに急にそれがなくなって今は何か物足りない思いをしているらしい。

テレビで次の2020年の東京オリンピックを見るには旅費、滞在費、入場券までいれて毎月R$350(現在のレートで約110ドル)積み立てると行けるとアナウンサーが伝えると、次のニュースでは誰かがインターネットで東京オリンピック行のグループツアーを募ると500人ほど集まったそうだと言っていた。オリンピックの楽しさを体験したCarioca(リオっ子)達は気が早いが果たしてどこまで実現するか? 
しかし今回のオリンピックはブラジル国民に興味を呼び起こしたようだ。ニュースなどでは学校に運動場を造る計画などを話していた。

リオ・オリンピック開催前までは国外からは言うまでもなく国内からも成功が疑問視されていた。しかしいざふたを開けてみると思っていた以上に盛り上がった。外国で盛んに治安が悪いとかZika熱にかからないかとか環境汚染とかいろいろ取りざたされ特に外国からのお客さんの旅行決定にかなりの影響を及ぼしたのではないかと思う。リオ市長はオリンピック終了後「リオではZika熱にかかった人は一人もいなかった。それはアメリカのフロリダのことではないですか」と皮肉っていた。

下は隣の国アルゼンチンの新聞がリオにオリンピックを見に来ていた外国人1262人と国内のほかの地方から来た4150人にインタビューして感想を聞いた結果を新聞に載せたもの。
まず、そのタイトルは 「Fomos muito injustos con vocês. Tudo na Rio 2016 foi perfeito」(私たちはあなたたちに不公平でした。リオ2016は完璧でした」
これは今まで5回のオリンピックを現地で観戦したフィンランドに生まれシドニーに住んだことがあり現在はアメリカのカリフォルニアに住む家族4人でリオに来ていた人のコメントで、一番感じたのは
人のやさしさだと答えた。「8歳の息子がよく見えるように席を譲ってくれました、今は主人と上の息子はみんなと浜辺で海に入ったりサッカーをしたりしていますわ。」


下はここエスピリトサント州の地方紙に載ったものでコラム担当はリオ州のCSN製鉄所の筆頭株主でもある Benjamin Stainbruch氏。

Parabéns とは誕生日おめでとう とか卒業おめでとう とかなにか良いことがある時に使われる言葉でこの場合は よくやった リオ、よくやった ブラジル と成功をたたえている。記事は細かい字でまだ長く続くが、その内容は、オリンピック前までは多くの問題を抱えていて、すべてが悲観的な状態だったが困難を乗り越え立派にオリンピックを成し遂げたと言って、最後にこう結んでいる。

あのマラカナン・スタジアムでの称賛を受けた開会式に始まったこのオリンピックの成功はブラジルが主役になれるという自負を持ってもいいということを表しているのではないだろうか。
おめでとう リオ、おめでとう ブラジル


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