2014年6月29日日曜日

コスタリカ 1(5) ⅹ 1(3) ギリシャ


またもPK戦。コスタリカとギリシャの試合は何か物足りなかった。これが予選を勝ち上がってきたチームかと思うくらい単純な試合運び。コスタリカは「死の組」で2勝1分けでグループ1位通過、グループリーグ戦での一番のヒーローとして話題を呼んだがあの時の意気込みが感じられなかった。ギリシャも自分で積極的に攻めていくチームではない。1対0でコスタリカが逃げ切るかと思ったが後半の最後にギリシャが1点を入れ延長戦。それでも決着がつかずPK戦。

PK戦では両チームともきれいなゴールを決めていった。ギリシャは4人目がゴールキーパーに止められコスタリカの5人目が決めて勝ち長い試合に決着をつけた。

今日のコスタリカの選手達のペナルティキックは安心して見れた。ブラジルのPK戦はとなると昨日もそうだがいつもハラハラしてみなければならない。結果が全然予測できないのだ。幸い良きゴールキーパーにいつも恵まれて彼らの活躍でW杯優勝がもたらされることもよくある。

2014年6月28日土曜日

ブラジル 1(3) ⅹ 1(2) チリ


どちらが勝ってもおかしくない試合で、もし勝利の女神がいるとしたら今日はブラジルに微笑んだ。
ブラジルは今日は調子が良くなかった。ボールをあまり追わずにチリの作戦にスペースとチャンスを与えてしまって押され気味。点が取れないとますます焦って連係プレーがうまくいかない。前半で1対1。後半もはらはらの連続でどちらも点が取れず勝負がつかない。決勝トーナメントなので引き分けはない、延長戦にもつれ込んだ。ブラジルはようやくボールを追って相手にあまりスペースを与えないようになったが点が取れない。延長戦も終わるころチリの選手が蹴ったボールがポールに当たってはじき返された。あれが入っていたらブラジルは終わりだった。

延長戦も点が入らずPK戦。ブラジルのゴールキーパーのJulio Cesarがはじめのチリの二人のシュートを止めブラジルも二人が失敗して2対2、いよいよお互い最後の一人。ブラジルはネイマールが決めチリの最後のDFのハラのシュートを待つ。彼が蹴ったボールがポールにあたり外れた瞬間ブラジルの選手達が歓声をあげてJulio Cesarに駆け寄って抱き合った。
すると電話がかかってきた。また息子だなと思った。「パパイ、見てた、これ心臓が悪い人だったら発作を起こしていたかも知れないね」「そうだな。こっちもハラハラだったよ。明日の新聞の見出しは、Julio Cesar ブラジルを救う、だろうな。」

私もブラジル応援用に今年買った青色のシャツを着ていたのだが、延長戦が始まる時に思い出し去年リオのマラカナン・スタジアムにコンフェデ杯の決勝を見に行った時に着ていた黄色のシャツをその上から被った。縁起を担いでもなんでもいいブラジルに勝ってほしい。すると急に延長戦からブラジルの調子が良くなり結果的に勝利。

いままで誰もやり遂げたことのないコンフェデ杯に続くW杯の優勝を目指してガンバレ!
ブラジル!

下の写真は試合後、庭で落ち葉拾いを手伝っていた孫娘イザベレと

2014年6月26日木曜日

W杯、16強出揃う


今日韓国がベルギーに敗れ、残念ながらアジアの代表チームは一勝もすることなくブラジルを去る。アフリカからは今日アルジェリアがロシアと引き分けて、既に昨日16強入りを果たしているナイジェリアと共に決勝トーナメントに進む。

次回のW杯開催国ロシアも一勝も出来なかった。前評判が高かったスペイン、イタリア、ポルトガル、イギリスも去った。W杯は独特の雰囲気を持つ魔物か?
W杯はマニュアルどおりにはいかない。だからヒーローが生まれる。実力だけでは
測れない、運にも大きく左右される。今回のW杯はそんなことを考えさせられる。

明後日からはいよいよ決勝トーナメントが始まる。ブラジルはチリとミナス州の州都ベロ・オリゾンテで戦う。テレビでここのスタジアムはブラジル代表チームにとって非常に縁起が良く過去の試合結果はほとんど全勝に近いと言っていた。代表チームの練習模様を写していたがペナルティキックまでもつれる場合を想定してゴールめがけて蹴っていた。負ければそこで終わるのでブラジルの応援に熱が入る。ブラジルには人口の数だけの監督がいるといわれている。私もテレビを見ながら、つい大きな声で選手をほめたり叱ったりしている、そしてゴールが出れば大拍手。

頼んだぞ、セレソン(代表チーム)!!!

2014年6月25日水曜日

アルゼンチン 3 x 2 ナイジェリア


またもやメッシの活躍でアルゼンチンが勝ちグループ一位で通過した。3勝で一位通過は6グループの中でオランダ、コロンビアとアルゼンチン三カ国だけである。あすの試合でベルギーが勝てば4か国になる。

今日メッシが入れた2点目は前半のロスタイム、フリーキックを得たメッシが蹴ったがわずかにゴールをはずれた。そしてすぐ後にほとんど同じ場所でフリーキック。今度はゴール内の右上をぎりぎりの所で入り、ナイジェリアのゴールキーパーはただみているだけだった。メッシは前に蹴ったフリーキックが外れたのでわずかに調整して2回目は狙った所にいれたのだ。彼はボールを自由自在に操れるのではと思った。これで彼もネイマールと同じ4得点。今回のW杯は高得点試合が多い。この試合も3対2、ナイジェリアも強い。これからは身体にも恵まれているアフリカ勢が台頭してくるのではないかと思う。


この試合ブラジルの一番南のアルゼンチンと隣接する南大河州の州都ポルト・アレグレであった。テレビのニュースではアルゼンチンから10万人が押し寄せて来ていてほとんどが入場券を持っていないという。それでも騒動は起きず多くの人は広場に設けられた大型スクリーンで歓声を挙げて見ていた。

2014年6月24日火曜日

日本 1 x 4 コロンビア


火曜日の午後は近所の駐車場で自然農法で栽培された野菜の青空市があるので出かけたが日本対コロンビアの試合までには帰ってこれると思っていた。しかし他の買い物も思い出し回っているうちに帰ってきたのはハーフタイムになっていた。
すぐに電話が鳴った。息子の声が弾んでいた。「パパイ、日本の試合みてる?」 「いや、買い物に行ってきて今帰ってきたところでこれからだ。」 「日本が今1対1で同点であと1点入れると予選突破するよ」「えっ、しかしコートジボワールが勝っているんじゃないのか」「いや向こうではギリシャが1対0で勝っているから日本が勝てば勝ち点で3者並び得失点差で日本がグループ2位になるんだよ」「それじゃ、こぴっと(朝ドラで覚えた)応援するか」とテレビの前に腰を据える。しかし日本はなかなか点が取れないうちにコロンビアの素早いカウンター攻撃で3点入れられてしまった。今回のW杯の予選リーグではこういう形で勝敗が決まることが多い。向こうの試合は後半にコートジボワールが1点入れ引き分けに持ち込んでいた。このままだとコートジボワールが勝ち点4でギリシャが勝ち点2日本が勝ち点1でコートジボワールが2位となる。そして後半のロスタイムにペナルティーでギリシャが1点入れ2対1で勝ち2位となり決勝トーナメントに進む。点が入るたびに状況が変わるハラハラする2位決定戦だった。

今回のW杯ではすでにスペイン、イタリア、イギリスとW杯優勝経験国が一次リーグで敗退した。この先も予測がつかない、というのは一次リーグと決勝トーナメントでは戦い方が違うので今まで調子の良かった国が勝ち進むとは限らない。これからは負ければ去らなければならないトーナメント形式。
歯車がかみ合ってきたように見えるブラジル、悲願の本国での優勝に向かって突進だ!!

2014年6月23日月曜日

さすが、ネイマール!! ブラジル 4 x 1 カメルーン


テレビを見ていて思わず口に出た「さすが、ネイマール」。彼が一点目を入れた時だ。前半はブラジルの動きがスムースではない。しかし後半になってブラジルらしい連携プレーのつながった速いプレーでカメルーンを4対1で破った。ネイマールはこの試合で2点を入れ今のところ4点で得点王になっている。後半彼が交代した後も歯車がかみ合い1点はいった。去年のコンフェデ杯の時の感覚が戻ってきていると選手たちも言っていた。

A組はブラジル1位でメキシコ2位、B組はオランダ1位でチリ2位。今週の土曜日にはブラジルxチリ戦がある。何度も戦っている相手でブラジル優位だが何が起こるかわからないのがW杯。すでに敗退が決まっているスペイン、昨日のスペインの新聞の見出しに出ていたのが「どうか、ビリにはならないで」。オーストラリアに3対0で勝ち何とか最悪の事態は逃れた。

2014年6月22日日曜日

韓国 2 x 4 アルジェリア

今日韓国がアルジェリアから2対4で負け、これで一次リーグ第2戦目まででアジアの4チームのうちどのチームも一勝も出来なかった。オーストラリアは2敗で日本、韓国、イランは一敗一引き分け。明日から決勝トーナメントに残れるかの生死をかけた1次リーグの第3戦目が始まる。アジアのどのチームも健闘しているので微調整でスムースに歯車がかみ合うのではないかと期待している。

南米は陸続きの国々なのでバスやモーターハウスや車などで来ている大勢のサポーターたちに後押しされここまでいい成績を挙げている。アルゼンチン、チリ、コロンビアが2勝、ブラジルが1勝1分け、ウルグアイとエクアドルが一勝一敗。
あと北中米はコスタリカが2勝、USA とメキシコが1勝1分け、ホンジュラスが2敗となっている。

これまでのW杯でヨーロッパの国がアメリカ大陸で優勝したことはない。
果たして今回もこの伝統(??)が守れるか?

エース メッシ は 救世主 !

今日の新聞に昨日のアルゼンチンの試合のことが載っていて上の写真が付いていた。Messias とはポルトガル語で救世主を意味する。これは昨日のメッシのゴールがアルゼンチンを救ったことを何かインパクトのあるタイトルにしようと考えられたもので彼の名前のMessiにエースと言う意味のÁsとを合わせれば救世主になるところから一語で全てが表わされた気の利いたタイトルとなっている。

2014年6月21日土曜日

さすが、メッシ!

アルゼンチン 1 x 0 イラン
今日のアルゼンチンとイランの試合、どちらが勝ってもおかしくない攻防で90分が終わっても0対0、このまま引き分けかなと皆が思っていた。そしてロスタイムにメッシがシュート。ボールはカーブを描きながらゴールの左隅に。それまで心配そうに見守っていたアルゼンチンのサポーターたちが一斉に立ち上がって歓声をあげる。さすがメッシだ、勝負を決めた。

それまではあまり調子が良くなかったがアルゼンチン人であれば誰もがいつかはメッシが決めてくれると信じていただろう。南米のサッカーには必ずと言っていいほどこういうチームや国の顔というプレイヤーがいる。このW杯で言えば、アルゼンチンのメッシ、ウルグアイのスアレス、そしてブラジルのネイマールだろう。南米のサッカーでは個人技のドリブルで切り抜けてゴールに入れる選手にあこがれる。しかしあまりこれにこだわり過ぎボールを長く持ちすぎて良いパスのタイミングを逃したりしたり相手に取られたりする。

今回のW杯ではドリブルで運んでいく代わりに正確なロングパスが試合を決めているような気がする。選手達も慣れてきてこれからが本番。確かに今までで一番面白いワールドカップになりそうだ。
イランの善戦さには驚かされた。アジアやアフリカの国々のレベルが上がっていて試合の得点数をかけている人はあまりのはずれに驚いているのではないか。

ドイツ 2 x 2 ガーナ

もう一つ今回のW杯で気づくのはアフリカの選手達の体格の良さと運動能力の高さ。さすがのドイツも押され気味、後半に選手交代でKlose選手が入り同点に持ち込んだ。これで彼はW杯での今までの総得点が15となりブラジルのロナウドが持つ記録とタイになった。ドイツの試合はまだまだあるので新記録の可能性もある。

今日最後の試合ではナイジェリアが1対0でボスニアを破り、今回W杯唯一の初出場であるボスニアは2戦目で1次リーグ敗退が決まった。 

2014年6月20日金曜日

イタリア 0 x 1 コスタリカ


またもやコスタリカが予想を覆しイタリアを1対0で破り、この結果イギリスは第三試合の結果を待たずして一次リーグの敗退が決まった。第三戦ではウルグアイ対イタリア戦で負けた方が敗退となる、この「死のグループ」からW杯優勝経験三か国のうち早くも二か国が一次リーグで姿を消す。

フランス 5 x 2 スイス

またもやバイーア州サルバドールのスタジアムでは大量得点試合が起きた。この後、第三戦で今日ホンジュラスに2対1で勝ったエクアドルが第三戦でフランスに勝ち、そしてスイスがホンジュラスに勝って三者勝ち点6になったとしてもフランスとの得失点差と比べて2位以内でないといけない。今のフランスの得失点差は6。

2014年6月19日木曜日

日本 0 x 0 ギリシャ


今日はグループCの一次リーグ第2戦。コロンビアがコートジボワールを2対1で破り2勝で決勝トーナメントに進出する。コートジボワールは引き分けでも可能性はあるが日本とギリシャは勝しか可能性は出てこない。非常に厳しい状況だ。
今日の試合は第一戦の時より良くむしろ押し気味だったがギリシャの堅い守りにさえぎられ点が取れなかった。ギリシャの守りは定評があり2004年のヨーロッパカップで優勝したほどだ。相手のゴール前に執拗にボールを挙げるが背の高いギリシャのデフェンダーに弾き返される。ハーフタイムでブラジルの解説者は日本が勝つと思うと言っていた。しかしギリシャが一人欠けていてもなかなか点が入れられないと「試合を決めれるストライカーがいないからなー」とつぶやいた。
きっと彼の頭をよぎったのは今日の日本戦の前に行われたウルグアイとイギリスの試合でのウルグアイのスアレス選手の活躍だろう。彼の一か月前の様子が映し出されていたが車いすに乗っていた。W杯出場も危ぶまれていたがリハビリで快方に向かったが初戦はベンチ。ウルグアイがコスタリカに3対1で敗れるのを悔しそうに見ていた。
ウルグアイ国民を励まそうと彼はテレビのインタビュに応じ「W杯はこれで終わったわけではない、第2戦は出場して必ず勝ちます」と言っていた。そしてそれを成し遂げた。ウルグアイは南アフリカ大会で4位になったがW杯でここ44年間ヨーロッパのチームに勝っていない。しかも相手はイギリス。しかし数少ないチャンスを活かして彼の技量で2点を挙げた。そしてその時走って行って抱え上げたのがリハビリで世話になった理学療法士(Fisioterapeuta)。イギリスはW杯10試合出場で今まで得点のなかったルーニーが初得点。イギリスは2敗で苦しくなった。

ウルグアイ 2 x 1 イギリス

チリ 2 x 0 スペイン


昨日スペインがチリに2対0で敗れ一次リーグで2敗目を喫し早々とワールドカップから姿を消す。第三戦は消化試合となる。グループBはオーストラリアもオランダから3対2で敗れやはり2敗で脱落、オランダとチリが1,2位を争う。前回のW杯優勝チームが1次リーグ2戦目での敗退決定が過去にあったかどうか後で調べてみよう。
スペイン攻略は各チームが研究したことだろう。自分のゴール前を固めボールを取ると素早いロングパスで一気にカウンターアタックで点を取るというパターン。その精度を高めるための体力作りをしたように思えた。チリがW杯でスペインから勝ったのは初めてだそうだ。

ブラジルの国土の広さを感じさせるのが昨日の試合。オーストラリアとオランダの試合は南大河州の州都Porto Alegre、そしてクロアチアとカメルーンの試合はアマゾン川中流にあるアマゾン州の州都のManaus、直線距離で3132キロメートル。

入場券を持たない約100人のチリのサポーターたちが試合開始前、柵を壊して放送センター内に入り器物に損傷を与えたが最終的には捕えられ72時間以内に出国するよう命じられた。それに従わない場合は国外追放となる。リオのマラカナンではあと5試合行われる。警備体制をもっと強化しないといけない。

グループAはクロアチアがカメルーンを4対0で破り,16強入りの2チーム決定は3戦目に持ち込まれる。ブラジルは引き分けでも16強入りが出来る。

ここヴィトリアにベースを置くカメルーンとオーストラリアは両チームとも2敗で一次リーグで敗退するのは残念だ。今日の夜のテレビニュースを見ていたらカメルーンチームが砂浜を走っているのが映っていてサインに応じたり写真を一緒に撮ったりしていた。そのあとブラジルのゴールキーパーが「カメルーンは残り一試合に全力でぶつかってくるから気を付けなければならない」と警報を鳴らしていた。

2014年6月17日火曜日

ブラジル 0 x 0 メキシコ  &  ロシア 1 x 1 韓国


今日の3試合のうち2試合は引き分けで内容も互角。
国際大会でブラジルはメキシコに手こずる。サッカーでブラジルがまだ獲得してないタイトルがあるそれはオリンピックのサッカーで、よく決勝で敗れる。ロンドンオリンピックでも悲願の優勝はメキシコに阻まれた。この時に参加したメキシコの選手たちがワールドカップにも参加している。昨日のインタビューではブラジルの選手も監督も予想には慎重で油断できない相手だとだけコメントしていた。試合後メキシコの選手達の表情は明るかった。一方ブラジルの選手たちは神妙な顔。この次の試合は絶対に逃せない。メキシコの町ではまるで勝ったような騒ぎだったらしい。

試合は午後4時なので大企業などでは家で観戦できるように2時間前に従業員は家路につく。しかしこれが全国一斉なのでサンパウロを初め大都市圏内では大渋滞が起こった。「サッカーのキング」と呼ばれるペレーに試合後アナウンサーがインタビュしていたが彼もサントスからサンパウロに向かう街道で渋滞に巻き込まれ後半にしかサンパウロのスタジアムに着くことができなくて、それでも前半は車の中でスマートフォンのテレビで見ることが出来たので助かったと言っていた。ここヴィトリアでも渋滞のニュースを流していた。

サッカーの凄さ(!!!)を改めて思い知らされることが起きた。
試合後ニュースを見ていたらインターポールから指名手配されていたメキシコ人の麻薬密売の大物がリオの国際空港で逮捕されたというニュースだ。彼はブラジルーメキシコ戦を見ようとリオから試合のあるフォルタレザに発つところだったのだ。

ドイツ 4 x 0 ポルトガル


昨日は一次リーグ戦で一番注目されていたグループGのドイツ対ポルトガルの試合があった。期待はずれだったのは勝敗ではなくその得点差。ドイツは素早いチームプレーの攻撃で4点。一方ポルトガルは昨シーズンのワールドサッカーMVPに輝いたCristiano Ronaldoの調子が思わしくない。怪我が心配されていたがやはり精彩を欠いた。おまけにミッドフィルダーのぺぺがレッドカードで退場。ますます形勢は悪くなりドイツが点を取りやすくなるとブラジルの解説者がここでコメント「もしここでドイツがKlose選手を入れ彼が点を挙げると日韓W杯でブラジルの優勝に貢献したロナルドが持つW杯15得点の記録にタイになり更にもう一点で単独最多得点王となる」。しかしKloseはベンチのまま。「やはり記録より勝敗だよね」とブラジルのアナウンサーも安心した様子。ブラジルでは今回のW杯ではこのロナルドの記録も気になる。

この試合にはドイツのメルケル首相も観戦, 試合後は皆と気さくに写真に入っていた。
試合はバイーア州の州都サルバドールであった。同じスタジアムで13日オランダがスペインを5対1で破った。別にここのスタジアムで大差の試合が生まれるわけではないが一次リーグ戦あと2試合が予定されている。20日にフランス対スイスと25日にボスニア対イラン。興味がある。


ドイツは自前で同じバイーア州の南部Santa Cruz de Cabráliaの町にトレーニング・センターを建てた(下の写真)。ここはポルトガルがブラジルを発見したゆかりの土地。町の名前のCabráliaは発見者Pedro Álvares Cabral Cabral 由来する。ドイツはリオ、サンパウロや大きな都市の喧騒を避けこの静かなしかも初戦に近い所にベースを構えた。試合後のコメントでは「暑さは別に気にならなかった」と言っていた。彼らがブラジルに着いた時は小型の船といかだをつないでこの地に入ってきた。練習場の芝生は決勝戦があるリオのマラカナン・スタジアムに使われているのと同じものを敷いたそうだ。彼らのこのW杯への意気込みが感じられる。



2014年6月15日日曜日

アルゼンチン 2 ⅹ 1 ボスニア


今日のアルゼンチンとボスニアとの試合、もっと差が開くかと思っていた。試合開始後3分でボスニアのオウンゴールでアルゼンチンが一点。そのあとアルゼンチンはなかなか点が取れない。隣国アルゼンチンからは大勢のサポーターたちが来ている。ボスニアからは少数だろう。しかしアルゼンチンの試合はブラジルには興味がある。サッカーに関しては両国の間にはすごいライバル意識がある。ピッチではボスニアとアルゼンチンの戦いだが観客席ではボスニアを応援するブラジルとアルゼンチンの戦いとなった。

アルゼンチンはスペインのバルセロナで現在も活躍し過去連続4回世界一のサッカープレイヤーのMVPに輝いたメッシを擁する。後半メッシがちょっとミスをすると観客たちはブラジルのエースであるネイマールの名前を叫んでヤジを入れる。するとメッシがこれに反応した。ドリブルで相手をかわしゴールまで持っていって一点入れた。さすが天才プレイヤーだ。ボスニアは試合終了間際に一点入れて結果は2対1。アルゼンチンは初戦で調子が出なかったのかいつもの力強さがなかったと感じた。しかしこれがブラジル相手だと意地が出るから怖い。ブラジルとアルゼンチンが戦う可能性はお互いがグループ一位になりその後も勝ち進んでいくと今日と同じリオのマラカナン・スタジアムの決勝で顔を合わせることとなる。

開幕戦でブラジルと戦ったクロアチアと今日アルゼンチンと戦ったボスニアは1980年代まではユーゴスラビアに属していた。ブラジルはW杯直前の強化試合としてクロアチアと戦い方が似ているだろうと6月6日サンパウロ市内のサンパウロ・フットボールクラブのスタジアムでセルビアと戦った。1対0と試合内容も悪く代表に対してヤジがとんだほどだ。スロベニアは2002年と2010年のW杯に出場している。これら二か国も元ユーゴスラビア。
昔からユーゴスラビアはサッカー強国だった。そのユーゴスラビアが解体する前の最後の監督が後に日本の代表監督になったオシム氏だ。
いま上記の4か国の代表の中から一つの代表を選ぶとしたら最強のチームが出来るのではないかななどと昔を思い出しながら考えている。

日本 1 ⅹ 2 コートジボワール

W杯、昨日は1次リーグC組とD組の4試合があった。一日4試合は昨日だけであと当分はは1日3試合。日本とコートジボワール戦は最後の試合で午後10時開始なので終わったときは真夜中だった。印象はこの試合は昨日のオランダ対スペインの試合にちょっと似ていたなと思った。パワーの差だ。コートジボワールの選手達は背も高く速い、そしてロングパスで一気に相手陣に入って攻撃に入る。日本は早い時点で素早い攻撃で一点を挙げたがその後は歯車がかみ合わなくなった。コートジボワールは再三日本のゴール前まできてシュートするが日本にさえぎられたり外したりして点が入らない。しかし後半にエースのドログバが入っただけで試合の流れが変わりコートジボワール側には攻めても点が取れない選手たちの肩の荷が下り、逆に日本にはいつも彼に気を付けなければならないようになった。コートジボワールからは2分の間に2点入れられてしまった。あとは小競り合いでお互い点がとれず結果は2対1で日本にとっては苦しいスタートとなった。

今日の試合で一番の番狂わせはD組の ウルグアイ 1x 3 コスタリカ。この組はイギリス、イタリア、ウルグアイとW杯優勝経験国が揃っていて「死の組」と呼ばれていた。W杯前のスポーツ解説者の予想では「コスタリカ代表はどうせ観光旅行に来るだけになるだろう」、だれも反論するものはいなかった。しかし結果はウルグアイの「屈辱の敗北」。これの原因の一つとされるのがストライカーでイギリスのプレミアリーグの得点王のスアレスの欠場。彼はまだ怪我が完全に治っておらずこの試合ではベンチで悔しい顔で見ていた。前回のW杯南アフリカ大会のウルグアイ4位躍進の立役者の一人だ。
ドログバは過去プレミアリーグの得点王を2回取っている。もしスアレスが加わっていれば結果は変わっていただろうか? 誰もわからない。

C組のもう一試合はコロンビア 3 ⅹ 0 ギリシャ。コロンビアはエースのFalcoaを欠いての戦いだったがシード国の強さを見せた。

各チーム1試合のD組の今の結果はコスタリカ一位、そしてイタリア、イギリス、ウルグアイの順となっている。イタリア(2)とイギリス(1)の試合はアマゾン川中流の都市マナウスであった。両チームとも暑さにぼやいていたそうだ。 

2014年6月13日金曜日

オランダ 5x 1 スペイン

  
オランダ 強い !!! 
まさかこんな結果になるとは思わなかった。W杯2010年南アフリカ大会の決勝戦であの華麗なパスワークで世界を魅了しオランダを破って初の世界チャンピオンになったスペイン代表がこんな大差で負けるなんて。あの時これからはこういう戦い方が主流になるなと思ってその時ブログに書いたような気もする。そしてその時少し寂しさを感じたのを覚えている。

今日、ピッチを力一杯駆け回るパワフルなオランダの戦い方を見ているうちに楽しくなった。スペインの新聞は「屈辱の敗北」というタイトルで今日の試合をコメントしているようだ。結果は5対1だがオランダにまだ惜しいチャンスがあった。
今日は体力の差というのも感じられた。スペイン代表はほとんど4年前と同じメンバー、確実に4歳年をとっている。パスワークは経験で洗練されるが素早い動きやボールの奪いあい追いかけあいでは体力勝負となる。体力だけでなく練習で培われた遠いパスの正確さもオランダにはある。スペインは戸惑いを感じていたように見えた


いろいろな戦い方のスタイルがある。ブラジル代表はほとんどがW杯の経験はなく世代交代がなされた。若きエースとして期待されるネイマールとオスカールは22歳、後半、選手交代で入ってきたBernard は21歳。彼らはどんなスタイルにも順応しそして乗り越える能力を持っていると思う(ちょっとひいきし過ぎかな?)。
このW杯で新しいスタイルが出てくるのか(?) 楽しみだ。

アサイー(AÇAÍ)の収穫


家に数本あるアサイーの木のうちの一本の実が熟れていたので採ってきた。アサイーの木は去年ベレンとマラジョ島に行った時はどこででも見かけた。家でも植えてあるが成長が速い。実は木が伸びるごとに段々上の方になっていく。アサイーは近所の街角でもアイスクリーム状にして売っていたり小さな専門の店もある。最近健康に良いと消費が増えている。家は採りたてをジュースにして飲んで残りは凍らせて暑い日に取り出しやはりジュースとして飲む。ベレンではジュースでなくペースト状のものが食事に必ず付いていた。前菜でもメインでもデザートにでもなる。
前は採りたての実を搾ってジュースにし種は生ごみとして庭の畑に穴を掘り土をかけていた。しばらくすると土の円盤が浮かんでいる。見ると種が全部芽をだし土を押し上げていたのだ。しょうがないのでゴミにだした。
ベレンに行った時、土地の人にそのことを話すと「種は湯を通すと簡単にとれるからジュースにするにも楽だし、後は芽が出ないから花を植えたりする時に使うと水はけが良くなるよ」ということでそれからはランを植えるときにも使ったりで重宝している。

やはり産地の人の知恵を借りるものだ。それについてもう一つ思い出した。以前うちの近所でブラジル北東部出身の家族がすんでいた。ランを通じて妻とむこうの奥さんと仲良しになった。ある日妻が家で採れて熟したココナツの実でケーキを作ろうとしてかなづちで叩いていたがなかなか割れない。割れても壊れてしまう。ちょうど家に来ていたその奥さん「包丁となべを持ってきて」。包丁で何をするのだろうと渡すと。なべを下に置きその上でココナツの実を持ち包丁の背で「コンコン」と実を廻して叩いていくと、パリッと半分に割れ中の水はなべに落ちた。「普段はモソッとして何もできない人がこんなわざをもっているなんて驚きだったわ。」


2014年6月12日木曜日

W 杯開幕戦 ブラジル 3 ⅹ 1 クロアチア


予定通り午後3時15分, サンパウロのコリンチャンス・アリーナでW杯第20回目のブラジル大会の開幕セレモニーが始まった。若い男女がサッカー場を舞台にブラジルの自然の紹介や民族舞踊などをそれぞれのテーマに合った衣装をまとい音楽に合わせて舞って行く。洗練されたショーだなーと思って見ていたらFIFAから派遣されたベルギーの振り付け師の指導だと言っていた。
そのあとJennifer Lopez, Pitbull とブラジルの女性歌手Claudia Leitteの三人で今回のW杯のテーマ曲 We Are One が歌われると観客は魅了されて本当に皆が一つになって楽しんだ。

やがて5時、6万人強の観衆の見守るなか日本人の主審と副審に先導されブラジルとクロアチアの選手が入場。日本人がW杯の主審を務めるなんてちょっと前までは誰も思っていなかっただろう。サッカーは今や全世界に普及し実力の差も大分縮まってきている。アフリカ、アジアの選手たちもヨーロッパで活躍している。

試合が始まって前半の最初、ブラジルの動きは鈍い、母国での開幕戦の責任感で固くなっている。逆にクロアチアの選手の動きは速く素早いカウンター攻撃でブラジルのゴールをおびやかす。ブラジルの選手が後ろ向きでパスを受け、いざ前を向いて攻撃にかかろうとするとボールを取られている。何回も攻撃をかけられるうちに焦ってオウンゴールで1点を献上してしまった。ブラジルがオウンゴールで相手に点を与えたのは20回連続出場で初めてだそうだ。しかしこれでブラジルチームの目がさめた。動きが早くなり再三チャンスを創り出しネイマールのゴールにつながった。
2点目はペナルティをネイマールが蹴り込んだ。しかし相手に1点入れられると引き分けそのあと点を入れられると負け。応援するブラジル人達もも気が気でないだろう、私もその一人だ。夜のニュースの時も女性アナウンサーがオスカールが後半のロスタイムに3点目を入れるまでは落ち着かなかったと言っていた。

開幕戦で代表の中でも一番若い22歳のネイマールとオスカールの活躍がブラジルにW杯6回目の優勝の希望の灯をともしてくれた。

2014年6月11日水曜日

W杯ブラジル大会開幕まであと18時間24分30秒

通り一キロに渡り張り巡らされた飾りつけ

ワールドカップの開幕がいよいよ明日に迫った。W杯の試合が行われるアマゾン州の州都マナウスでも市役所が通りの飾りつけコンクールを行っていると報じていた。上の写真はその一つである。しかしなぜかここ大ヴィトリア都市圏ではいつものW杯の年より盛り上がっていないのはなぜか? 明日のブラジルの試合でBig Bangが起きるのか?
テレビでは各地に散らばっている32の国の代表たちがその地の人達と交流している姿が映し出されている。皆リラックスして楽しんでいるようだ。もちろん練習試合などこなしているが。サムライジャパンもサンパウロ市に近いItu市のショッピングセンターで買い物しているところをブラジルのテレビ局がインタビューしていた。「ブラジルをどう思うかと」聞かれると「Best of the World」と答えていた。スポーツ外交気持ちがよい。
妻がサンパウロの親戚に電話をかけていたが開幕都市サンパウロでは明日は休みだそうだ。ここヴィトリアでは午後は休み。ブラジル全国同じだろう。予選リーグのブラジルの試合がある17日と24日も同じだ。
ブラジルで開催のワールドカップには悪夢が付きまとう。1950年にブラジルであったW杯の決勝でウルグアイに2対1で負けたからだ。W杯というと必ず引き合いに出される。負けた瞬間のマラカナン・スタジアムに詰めかけた約20万人の観衆の悲しい顔。今度こそは優勝してこの悪夢を払い除かなければならない。
ブラジルの「恋人の日」は6月12日。しかし明日は皆それどころではないだろうとテレビでは盛んに一日早めて今日贈り物をしましょうと商店街が呼びかけている。それでも今年は大分売上が落ちるのではないか。

明日の開会式には歌手やサンバのショーも予定されているようでそれも楽しみだ。
        
           飾りつけを上から見たところ

2014年6月8日日曜日

Di Cavalcanti と Padre Anchieta



今ヴィトリアのPalácio Anchieta (州知事官舎)でブラジルの画家Di Cavalcantiの描いた絵の展示会が催され一般公開されている。写真はフラッシュを使わなければOKと書いてあったので彼の特徴が出ているのを数枚撮ったうちの一つである。彼は1897年リオ生まれで生涯リオを愛し続けたカリオカっ子(カリオカとはリオ生まれの人の俗称)。リオの景色、風俗、女性、静物画などが並んでいる。彼はパリに住んだこともあるらしい。どの絵もいかにも南国のゆったりとした雰囲気が感じられる。

展示されているPalácio Anchitaはブラジルの歴史上の人物の中でも皆に親しみを持たれている宣教師Padre Anchieta ゆかりの場所でもある。彼はスペイン領カナリア諸島で1534年生まれ。19歳の時にブラジルに宣教師として渡り1554年にはサンパウロ市発祥の場所であるPateo de Colégio に立ち会っている。彼は宣教師として原住民のキリスト教への改宗や彼らの教育にも尽力を尽くしたことでも知られ原住民達が使っていたツピー語の辞書を作成し彼のあとに続く者たちにも重宝されたそうだ。その他、詩や文学作品も残している。サンパウロ市とサントス市をつなぐ旧街道に彼の名がつけられた。ちなみに新街道は移民街道と呼ばれている。

宣教師としてブラジル各地を巡り最後はエスピリトサント州に住み今Palácio  Anchieta があるところにColégio São Tiagoを建てた。その後ヴィトリアから約80キロ南の現Anchieta市に住み1597年6月9日に亡くなった。

彼はブラジル国民から慕われていて彼の死後からヴァチカンに対して聖人の称号授与の申請がなされていたが奇蹟が二つ証明されなければならないという古いしきたりの条件があり、なにしろ何百年も前のことを証明するのは難しかったが今年の4月3日法王フランシスコ一世により彼がキリスト教の布教に生涯をささげたことが認められ聖José de Anchieta  となった。


下はPalácio Anchieta内に彼の棺がシンボリックに置かれている部屋。

2014年6月6日金曜日

カウントダウンに入ったサッカー・ワールドカップ・ブラジル大会


最近テレビで録画したのを整理しておこうとDVD-Rを買いに文房具店に入った。入口にW杯の応援グッズが並べてある。商店街もほとんどの店がブラジルの国旗の色の緑と黄色で飾り付けてある。4年に一回のW杯、私もいつも何か買っている。前回の南アフリカ大会はあの騒々しいラッパ(ブブズエラ)だった。あれ今も使っている。というのはあの音、結構良く聞こえるので食事時間になっても部屋にいない、しかも何回大声で呼んでも返事をしない姑を呼ぶ時にブブズエラを鳴らす。これだと確実に聞こえているはずだと一回で済ます。すぐ帰ってきているので、どうやら聞こえているようだ。
今年はすでに青いTシャツはあるのでそれに合う青が多い帽子を買った。これだと日本の試合の時も使えるかな?
店のウインドウを見ると大きな張り紙「W杯開幕の12日の営業時間は7時半から12時半までです」と書いてあった。帰って調べると試合開始時間は17時。

ここヴィトリアにはオーストラリアとカメルーンの代表選手団がベースを構えるが、残念ながらW杯の試合はない。ブラジルではW杯過去最高の12都市で試合がある。ヴィトリアも立候補したのだがエスピリトサント州に隣接するリオ、ミナス、バイーアの大きい州の州都に持って行かれてはヴィトリアに出番はない。
今日W杯直前の最後の強化試合が行われたがブラジルはかろうじて1対0でセルビアに勝った。その1点はFredがゴール前に倒れてけり込んだものだ。あっ、これは昨年のコンフェデレーション杯のスペインとの決勝戦でやはりFredが倒れて入れたのと同じだと思っていたら夜のニュースの時にそれも流していた。

ブラジルは今おかしい。待ちに待ったワールドカップだというのにあちこちで交通機関のストが起きている。開幕試合のあるサンパウロでも地下鉄やバスのスト。去年もコンフェデ杯直前にデモが多発した。決勝があったリオのマラカナン・スタジアムに行く道は両側に警察や軍隊で蟻の通る隙間もないほどの警戒ぶりだった。
心配していたようにインフラ整備はできなかったがスタジアムだけはどうにか完成した。
後は試合を楽しむだけだ。