2010年11月2日火曜日

ブラジル初の女性大統領誕生

10月30日に行われた決選投票で労働者党のジウマ・ロウセフ候補が有効投票の56%を獲得し民主社会党のジョゼ・セーラ候補を破り来年1月大統領に就任する事となった。これはルラ現大統領をはじめとする労働者党の強力な後押しの賜物である。サンパウロの有力紙はルラ大統領の勝利とまで報じた。確かにここ8年間のルラ大統領の任期中の彼の人気はすさまじいとも言える。就任以来今まで80%の支持率を維持している。別に操作されている数字ではない。こういう政治家かが世界のどこにいるだろう。まったくの驚きである。この人気の秘訣は彼の下層階級に厚い政策にある。ブラジルは所得格差が大きく貧困層の占める割合が大きい。最近歴代の政権の悲願は最低給料を100ドルに上げることだった。ルラ大統領は就任以来最低給料を常にインフレ率以上に修正し今は300ドル強である。貧困層が少なくとも食べていけるような政策もとっている。これに国民が反応しないわけはない。選挙の後半セーラ候補もこれに気づき最低給料を労働者党以上に上げると約束していたが後の祭り国民もそう簡単には信じない。しかし心配はこの支持率の高さである。少々の政治腐敗や失政はみのがされてしまう。国の発展のためには国民もエンゲル係数(この言葉何十年もきいてない)が低くなるともう少し大きな視野で情勢を判断する力が求められてくるだろう。

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