2011年3月28日月曜日

Rogério Ceni 100 gols ゴールキーパー 100得点

昨日サンパウロ・フットボール・クラブのゴールキーパー、Rogério Ceni がゴールキーパーとしては記録的な100得点目(ペナルテイキック44、フリーキック56)をあげ今日の朝のテレビのニュースでは皆から祝福される様子が写されていた。ブラジルにはサーカーの王様と称されているペレーの1000ゴール(プロ生活1281ゴール)の記録がある。ゴールキーパーは相手のゴールを阻むのが役目で味方のセットプレイでのチャンスでもいつも蹴るわけではない。昨日の試合も強豪コリンチャンス相手で彼に蹴るチャンスが回ってきたのはただ一回。それをみごとに決めた。彼のユニフォームの番号は1ではなく特別に許され01となっている。これを逆にするとフォワードのスター選手がつける10となる。テレビのキャスターはこれからRogério Cemと呼ぼうと言っていた。Cem とはこちらの言葉で百を意味する。サンパウロ・フットボール・クラブ はブラジルきっての名門クラブで東京で行われていた世界クラブ対抗選手権で3回優勝している。エスピリト・サント州生まれの私の息子二人ともsanpaulino(チームのファン)である。

2011年3月26日土曜日

黒い牧童 Negrinho do Pastoreio


母を弟の住むVargem Grande Paulista に連れて行き今回はその先にあるSorocaba まで足を伸ばし妻の叔父を訪ねた。前の日泊まった弟の所は寒くてジャンパーを借りたがSorocaba は初めの日は用心して長袖シャツを着、翌日は半袖ですんだ。

上の写真は私達がSorocabaに立ち寄ると聞いてサンパウロから駆けつけてくれた妻の母方の叔母たちと。
後左からスミエ叔母さん、Zenaide叔母さん, 妻、スマコ叔母さん、前左から清の長男春男と叔父清

この話はその時のことである。朝のコーヒーの香りが下の階から漂ってきたので妻と二人で降りてみた。すると何か騒がしい。イタリア系の叔母が何かお手伝いさんに聞いている「マリア、私の鍵がどこを探しても見つからないけどお前知らないかい?」「いいえ、知りません」それを聞いた叔父「記憶をたどればいいんだよ、最後に使ったのはいつかね」叔母が「夕方マリアが帰るときに私が裏口のドアを開けて洗濯物を取り込んだのよ」
しかしずっと皆で探し続けて昼食時間を過ぎてもまだ見つからない。そこで叔母「いつも通りNegrinho do Pastoreioにお願いしよう、燃え尽きるまでには必ず出てくる」と言ってローソクを一本灯した。これはブラジルに伝わる民話で昔黒人の牧童が馬を一頭なくしたといって鞭打ちの後ありの巣にほうりこまれた。翌日主人が様子を見に行くと鞭打ちの跡形もなく少年は聖母マリア様と一緒に立っていた。それを見て主人はひれ伏して謝ったが少年は見向きもせずいなくなったはずの馬に飛び乗るとさっそうと草原を去っていった。いまだに彼は草原を馬で駆け回っていると言い伝えられている。その後何かなくなると彼を呼び出してろうそくを灯すとマリア様が照らし出してくれるという話が広まった。叔母は熱烈なこの話の信者で今まで一度も外れたことがないと言う。
やがてお手伝いのマリアが帰る時間がきた。彼女が自分が持っている鍵で裏口のドアを開けようとハンドバッグから鍵束をとりだした。そしてくびをかしげもう一度手をいれて言った。「ここにありました、そういえば奥様が昨日洗濯物を取りいれるときに私に渡したのでいつも通り私がドアを閉めてその鍵をハンドバッグに入れて帰りました。今朝来た時はだんな様が玄関に居られたので一緒に入り私の鍵は使いませんでした。」
ふとローソクに目をやった。ちょうど燃え尽きる寸前だった。

2011年3月18日金曜日

日本よしっかり!

今回の東北関東大震災、津波の恐ろしさをまざまざと見せつけられた災害であった。インターネットのYoutubeに入ると津波が侵入する瞬間や津波になぎ倒され瓦礫の山と化した被災地の模様がビデオに写しだされている。現在のところ死者6406人、行方不明者1万259人と発表されている。3月の半ばというのに雪が降り気温は零下、電気や燃料もなく避難所での生活も困難を極めている。昨日はこちらのニュースで日本に住む日系ブラジル人たちが支援物資を避難所に届けるところが写っていた。行政やONGではなく個人ベースでのことである。日本ではこういうことはやらないみたいだがブラジルではよく見かける光景。じっとしておれなく行動を起こす、ラテン気質とでもいうのだろうか。彼らも世話になった日本が困っているのを見て何か役に立ちたいと思ったのだろう。ブラジル大使館も東北地方にいて連絡のとれる日系人たちを避難させるのにバスを調達してまわっているようだ。
NHKではいま被災地の様子より福島原発のニュースの方が多い。何か不安を感じさせる対処法で世界の目が集まっている。1日も早く解決して世界を安心させてほしい。
日本よしっかり!

2011年3月14日月曜日

福島原子力発電所での爆発

今までNHKのニュースを見ていたが久しぶりにこちらのTV GLOBOの夜のニュースを見た。40分の間30分は日本の東北関東大震災のニュース。GLOBO社は東京に日本およびアジアのニュースをカバーする常駐の特派員をおいている。普通でも毎日のように日本の政治、経済、産業のほかに街角で見かけた珍しいものなどブラジル人に興味を引くもの等を報じている。今回はもう一人リポーターを派遣して独自で震災の現場からインターネットを使っての実況もしている。瓦礫の山からの間近い撮影などがんばっている。こちらで日本のNHKが見れるようにGLOBOの番組は日本で見るころが出来る。日本に住む日系人を対象としている。
今日のニュースは福島原発での爆発が主で世界の反応を伝えていた。原発事故では最悪の被災となった1986年のチェルノビル、そこを20年後にGLOBOの記者が訪れた時のビデオの紹介も混じっていた。原発の安全基準の見直し、新しい原発を建設することや既にあるものの閉鎖の是非などこれを機に新しい原発の方向について色々議論を呼びそうだ。  

2011年3月13日日曜日

東北関東大震災マグネチュード9.0

今日も一日中NHKを見ている。地震と津波の影響は原発まで及んだ。20キロ以内の人は避難、電力の提供に問題が出て明日から計画停電を実施するというニュースを流している。
地震のマグネチュードも8.8から9.0と修正され名前も東北関東大震災となった。パソコンでいまグーグルが提供している東北地方太平洋沿岸の町の震災前と後の衛星写真をみた。壊滅的な被害で見ているうちに悲しくなってきた。どうしてこんなことが起こったのだろう。自然の前の人間の無力さ。なんともむなしい。
阪神淡路大震災は15秒の揺れだったが今回はなんとそれが5分だったと専門家がいっていた。千年に一度の強さだったとも。
亡くなられた人達の冥福と1日も早い復興を祈る。

2011年3月12日土曜日

地震・津波の被害 死者1000人?

今朝新聞受けから新聞を取ると第一面に日本の津波の写真が大きく載っているのが目に入った。新聞を開くとヴィトリア在住の日本人にインタビューした記事などが2,3面一杯に載っている。世界的にも同じような扱いを受けたのではないか。ブラジルには全国紙というのはない。購読者の多いのは大都市のサンパウロとかリオの新聞で地方紙にはこれらの新聞社から記事の提供を受けたりして一応系列社の形を取っているのも多い。マグネチュードは日本で言ってる8.8ではなく8.9となっている。これは世界的に記事を提供している会社がだしてそれが広まったものだろうか。面倒なので外国の記事はまだチェックしてない。この8.9という数字、9で終わるのでブラジル人には親しみ(?)がある。ブラジルでテレビや新聞での広告の商品の値段は全て9あるいは .9または .99で終わっている。思い出して2010年6月11日のブログ「ワールドカップ 南アフリカ大会」に載せた新聞での広告のテレビの値段をチェックした。たしかに全ての値段、9で終わっている。
たとえば日本では百円ショップだがもしここだったら99円ショップという名でないと客をひけない。しかし1円のおつりはもらえない。そういう暗黙の了承ということになっている。これをうるさく文句をいうとこいう答えが返ってくる「あなたは99円払う権利はあるが今このレジには1円のおつりはありません」。ブラジルではこれに相当するのが「1.99レアルショップ」現在のレートで約100円だ。ひとつ買って2レアイス札を渡すがおつりの1Centavoコインはくれない。確かにこちらも1Centavoのコインを持ち歩いていることはない。「店にもないのだな」と無理に自分を納得させるしかない。まあ5つ買って5Centavosとなればお釣りをくれる店もある。しかしこのコインもなかなか財布の中にははいっていない。99円と100円、たかが1円、だがされど一円、ここでは、たかが1Centavo, だがされど1Centavo. 心理的な反応をねらったものらしい。
同じ品物を売っている店が隣り合わせでかたや99円そして隣が100円。さてどちらが良く売れるだろうか? おつりはくれなくても? 誰か実証した人がいるのだろうか個人的には非常に興味がある。

昨日からNHKを見ているが24時間被害のニュースを流している。しかしまだ「死者1000人超か」というタイトルである。ある街では住民の半数以上の約1万人の消息がわからないとか、他の町では2500以上の家屋が流されたとか、他では300人から400人の遺体が見つかったとか言っている。NHKは数字にものすごく慎重なのがわかる。どうやら確認されたものしか報道しないらしい。
もしここだったらこの数字、聞き取り調査だけで集計し何万人という数字がでていたのではないかと思う。それで一応その規模が想像できる。あとでこの数字小さくなってもあまり問題にならないし「そうか、被害はそれほどでもなかったのかと安心したりする。文化、習慣の違いなのだろうか。

2011年3月11日金曜日

太平洋沖大地震 Terremoto de M8,8 e Tunami no Japão

今NHKで日本で起きた地震・津波のニュースを見ている。今朝早く用事があって近所の知人の家を訪れた。「日本は大変だなあ」、彼の妹が日系人と結婚していて出稼ぎに行っていたが最近日本から帰ってきている。だから私はてっきり日本の経済のことだと思って「ああ、大変らしいよ」。「すごい津波で死者がだいぶ出たと言っていた」「えっ、なんのことだ、一週間前に津波があったが誰も死なかったのではないかな」「何言っているのだ、今のことだよ」と彼がテレビをつけるとこちらのテレビで津波が陸に侵入している様子が写されている。あいさつもそこそこ、家に帰ってNHKをつけた。観測史上最大マグネチュード8.8の地震が太平洋沖で起き東北地方の太平洋側の沿岸に大津波が押し寄せ、今のところ90人以上の死者がでていると報じている(これを書いているうちに死者200人以上と出た)。しかし200人から300人の遺体が発見されたとも言っている。大変な被害だ。まだ10mの津波警報も出されている。ニュースを見ているうちに涙が出てきた。

2011年3月6日日曜日

Carnaval e Copa do mundo  カーニバルとワールドカップ 

今テレビでリオのカーニバルの実況を見ながらこのブログを書いている。今日と明日の夜はスペシャル・グループのサンバ・スクールのパレードがある。その日最後のサンバスクールのパレードが終わる頃は夜が明ける。地上最大の祭典と言われるリオのカーニバル。それぞれのテーマでカラフルな衣装、体が揺さぶられるリズム、それに名のごとく山を思わせるような独創的な仕掛けも加わった山車が数台。三千人から四千人で構成される各サンバ・スクールの持ち時間は1時間20分。最初のサンバ・スクールのパレードが今終わったところだ。1時間19分で終了。オーバーすると減点される。水曜日には色々な観点からそれぞれの専門家たちによる採点が行われる。一点差で優勝が決まることがあるのでパレードの行進係りは気を使う。
上記のタイトル、二者は何の関係もない。ブログで私も書いたが2014年のワールドカップ、つい最近もブラジルのサッカーの王様と呼ばれているペレーもワールドカップのスタジアムの建設が遅れていることが気がかりで自分の名前も使われているので汚名は着せられたくないという記事が新聞に載っていた。私が提唱したいのはこれをカーニバルの組織委員会にまかせたらどうだろうということである。カーニバルは毎年暦の上で決まっていてパレードが遅れて行われたという話は聞いたことがなくどのサンバ・スクールもその日には準備万端そして持ち時間の間でパレードを終える。すごい組織・運営力である。時間にルーズと言われるブラジルだがこれだけは厳守である。感心させられる。
国の威信がかかるワールドカップとオリンピック、両方ともカーニバルを運営する人達にまかせたらどうだろう。少なくともノウハウを教えてもらって欲しい。