2013年12月31日火曜日

年の終わりに

今年も今日で終わり。無理をしなければ痛みなしで過ごせたのがありがたい。今では家でも大晦日の恒例になっているNHK の紅白歌合戦をみた。地球の裏同士で日本とブラジルとの時差は12時間、午後の1時には終わる(ブラジルは夏時間)。いつも赤組に応援しているのだがなぜか最近は白組ばかりが勝っているような気がする。今年は昨日からクリチーバに住む娘夫婦とリオに住む長男夫婦が来てくれている。一緒の帰郷は初めてのような気がする。午後には次男の家族も顔を見せた。
12月にエスピリトサント州に降った大雨で川が氾濫し道路が切断されたり、農作物が被害をうけたり、そのせいで野菜の値段が大幅に上がったりで大変だった。エスピリトサント州だけでも26人が死亡、約6000人が避難した。ここ2,3日天気が続きこれからの復興にも弾みがつく。
そのほかに12月中にこれは記しておきたいと思ったことが二つあった。
ひとつは南アフリカのネルソンマンデラ元大統領の死とその後の世界規模の葬儀。これほど大統領や各界の首脳が集まった葬儀はなかったのではないか。ブラジルからも現大統領はじめ4人の現存する元大統領が参加した。彼は人類に大きな希望を与えた、それは「為せば為る」。多くの人が志を新たにしたのではないか。
もうひとつは何気なく聞いていたニュースがちょっと耳に引っかかった。「なに、ブラジルの女子ハンドボールチームが世界選手権で金メダルを取った。」再度聞いても耳を疑った。今までこのスポーツにはブラジルはメダルに縁がない。前回までの成績も15位、とか16位。それが優勝候補のデンマーク、セルビア、オランダしかもセルビアとの決勝戦には地元の2万人以上のサポーターのまえでこの快挙。
ブラジルチームの監督はデンマーク人。彼は決勝戦まえ一つの策を練った。デンマークはハンドボールの強国で彼も以前選手だったらしい。そこで今まで獲得した金メダルや銀メダルを取り出し選手に言ったらしい。「これが金メダルで僕のだ。そしてこちらは銀メダル。相手は強いからせいぜい君たちはこちらの銀だな」そのとたん一人の選手が金メダルを持っている腕に跳びかかった。「私はこの金メダルがほしい。」よろけた監督の上に他の選手たちも「私も、私も」と重なる。
かくして念願の金メダルを全選手がそれぞれ手にすることとなった。
実はこの女子ハンドボールのニュースは聞いて知っていたが詳細は知らなくてあとでインターネットで調べて書こうと思っていた。そしてこのポストを書き始めて「歩く百科事典(長男尚人の学生時代のニックネーム)」の存在を思い出しテレビを見ていた長男を呼び出し聞き出した。
ブラジル女子、最近強い。バレーボールではオリンピック2連勝と今年のその他の世界タイトルを独占。驚くほどの安定さだ。

さて次はなんで驚かせてくれるのだろうか。

2013年12月26日木曜日

サンタはいない


久しぶりに長男の尚人(なおと)が正月に帰って来るという。リオの国立病理学研究所に勤める傍ら週末と休日には公立病院の救急センターで働いているので休みが取れないというのでここ数年家に帰ってきてない。
飛行場に迎えに行くから30日の何時に着くのか知らせるように言ってあるのだがなかなか知らせない。しびれを切らせた妻が昨日電話した。これは尚人の奥さんダニエレ と妻との会話である。
「今日朝早く主人が起きてきていきなり言ったの“サンタクロースはいないというのが分かった”と。どうしてと聞くと“昨日の夜サンタに80インチのテレビを頼んでいたのだが来なかった”と言ったの」
「子供の頃は何かほしいものはないかと聞いてそれを買って枕元においてたからね。しかしなんて冗談を言うんだろうね」
「それがあまりがっかりした様子なので昨日からクリスマスイブの夜食を一緒に過ごそうと来ていた私のおばあちゃんが“プレゼントに買ってやりたい”と私にささやいたの」
「そうだね、おばあちゃんは尚人びいきだからね」
「テーブルを片付けていてそれを聞いていた私の母がどの位するのかインターネットでしばらく調べたの。だってブラジルではまだ生産していないらしいの。“正式なサイトではないけど約40.000Reais(約17000ドル)くらいするよ”とびっくりした様子で私にそっと言ったの。どこからそんなお金が出るというのよ。わずかな年金くらしのおばあちゃんにはかわいそうだけど無理だよ。」
「へえーそんなにするの!、私はそんなのがあるなんてことも知らなかったわ。あの子この頃よくとんでもない冗談を言って人をからかうようになったわね。小さいころは家で本ばっかり読んで口数も少なく百科事典を読むのが趣味で、歩く百科辞典て呼ばれていたのよ。あなた、呪文に縛られていたあの子を解放したわね」

横で聞いていた私はそれこそ腹を抱えて大笑い。
到着時間は後でダニエレがメールすることとなった。


2013年12月22日日曜日

エスピリトサント州の水害被害


今日も雨は降り続いている。エスピリトサント州各地で川の氾濫や排水処理の不備な所で多くの家が浸水の被害を受け約25.000人が避難しているという。雨は止みそうもないからますます被害は大きくなる。先ほどテレビのニュースで流していたが大雨の数は10年単位で調べるとどんどん増えているという。地球温暖化の影響だと専門家は解説していた。一昨日ヴィトリアに住む下の息子の家に寄ってみたが前日の仕事の帰りは膝まで浸かっての帰宅だったと言っていた。海辺の街は埋め立てして造った地域もあるので満潮と大雨洪水が重なると被害が大きくなる。
私たちの家は海抜30m。近所の水はけの悪い所や低い所に水たまりはあるが浸かることはない。しかし困るのはアスファルトの層が薄いので重い車の通った後に穴があちこちにあきそれが泥水にかぶされると分からずに車がガクンと落ちてしまう。公共工事の手抜きがこんな時に暴露される。

昨日、海の近くの知人から電話があって家のすぐ近くの州道ES10が通れなくなっているのでこちらの方には来ないようにと連絡があった。それが上の写真である。海のすぐ横の道で昨日の夜は雨が降っていて見通しが悪くおまけに交通止めも何の信号もなかったので車がそのまま突っ込んで破損した様子がテレビに映っていた。幸い運転手にけがはなかったようだ。


このエスピリトサント州に降る雨、もとをたどればアマゾン地方の大西洋の湿った空気がアンデス山脈に当たりそれがアンデス沿いに南下して途中でカーブを切って大西洋に向かってミナス州を通りちょうどエスピリトサント州(くらいの幅)で大西洋に出る。この現象を気象学的にZona de convergência do Atlantico sul と呼んでいる。だからここでは大雨でも他州では天気の時が多い。テレビでこの現象を説明しているとき思い出すのが以前NHKで見たヒマラヤ山脈と日本の気象との関係。インド洋の湿った空気がヒマラヤ山脈にあたりそれが東にそれて日本に行くという話。これは全くの驚きであった。

2013年12月19日木曜日

和食、ユネスコの無形文化遺産に登録される

今月アゼルバイジャンで開かれたユネスコの会議で和食(日本食)が無形文化遺産に登録された。世界中でブームともいえる現象で日本食が広まっているのとは反対に日本国内では家庭内でも日本食は減少の傾向にある。日本の若い層に好まれる三大人気メニューはハンバーグ、ライスカレー、スパゲッテだそうだ。一方こちらサンパウロ市ではブラジルの一番人気のバーベキューレストラン数は500店舗で日本食レストランはそれを上回り600店舗あるという。驚きだ。
ここ日本人が少ないエスピリトサント州でもあちこちに新しい日本食レストランが開店している。たまに入ってみるがこれが日本食かと疑うようなものまででてくる。日本食の定義はあるのだろうか? フランスの食文化も無形文化遺産に登録されているがどう取り扱われているのだろうか? 今までは日本食レストランが増えるのはうれしかったがこれからは日本食の質と量のバランスをどうとって無形文化遺産としてのレベルを保っていくのか? これからが大変だ。
日本食ブームを後押ししたのが2002年学術誌に発表された伝統的な日本食のだしに使われる昆布やかつお節に含まれるうまみ成分は味覚であると立証されたからだそうだ。それで外国のシェフたちもこれを求めて日本食を研究しいまではその土地のものからうまみ成分を引き出そうとしている。
我が家では子供たちが一緒に住んでいたころはブラジル食と日本食の割合は6対4くらいだったが今は3対7くらいで日本食の方が多くなってきている。おばあちゃんから日本食を受け継いできた妻は大豆を買ってきて味噌や豆腐を造る。醤油は今やブラジル人の家庭でも調味料として親しまれておりどこのスーパーでも売っている。最近ではブラジル産の日本米が近所のスーパーでも売っている。これは日本食ブームのおかげか。エスピリトサント州に移ってきた36年前は日本米を売っているところはなくブラジル米はポロポロしているので休暇でサンパウロに行ったときにもち米を買ってきてブラジル米に一握りのもち米を入れて少し粘りを出して食べていた。何とか工夫してこちらの食材で日本食に近くならないか妻も盛んに試していた。その中でも味も食感もよいのは今でも我が家の自慢の定番になっている。
日本をはじめ中国や韓国の食材までそろうサンパウロ市内の東洋街、値段も手ごろで誰でも手の届く所にありなんでも好きなものを選んで食べれる時代になった。ここエスピリトサント州の我々はその恩恵はまだ受けてないが少しづつオプションも増えてきている。それとこの土地の郷土料理にも慣れ舌鼓を打っては外に出て自慢している自分を発見する。

味覚は人それぞれ違う。自分で美味しいと感じながら食べることの幸せをこの頃味わっている。そして今このポストを書きながら自分に合ったエスプレッソコーヒーをいれて飲み幸せな気分に浸っている。

2013年12月8日日曜日

2014年ブラジルW杯グループ抽選会


一昨日ブラジル・バイア州のSauipe で2014年ブラジルW杯のグループの抽選が行われた。ブラジルはA組でクロアチア、メキシコおよびカメルーンと組む。まず予選突破は大丈夫だろうとはmediaと国民の総意。しかし監督は油断大敵と警報を鳴らす。
日本はC組でコートジボワール、ギリシャおよびコロンビアと組む。この組み合わせが決まった瞬間日本の一次リーグ突破は大丈夫だなと私は思った。選りすぐられたW杯の出場チーム、油断はできないし運も大きく左右する。さらに今回は大陸ともいえるブラジルの国土の広さからくる熱帯から温帯にわたる気候の変動(特に暑さに注意)それに移動の大変さ。つい昨日も日本対コートジボワールの試合も何時間か遅く始まると修正された。
スタジアム(今はアリーナと呼ぶようになっているが私はArena というとすぐローマ時代の闘技場が頭に浮かぶのでスタジアムで通している)の場所から見ると一次リーグの日本の3スタジアムは暑い地方だ(Recife, Natal, Cuiabá)。一方韓国は南の涼しい地方で2試合ある(Cuiabá, Porto Alegre, São Paulo)
日本チームには暑さ対策が重要性をおびてくる。
この会場で司会を務めたのがモデル(の時代に5か月日本に住んだこともある)で女優で番組の司会もこなすFernanda Lima. 彼女の現在担当しているテレビ番組は木曜真夜中の”Amor & Sexo”(Love and Sex)という番組。まあ時間帯からして大人の番組なのだが、彼女きわどいシーンもサラリと軽くコミカルにかわし安心してみれる。時々隣で見ている妻に「この場面日本だったら絶対に見れないな」と私がコメントする。Fernanda Lima、このW杯抽選の司会で世界中に映像が配信され人気が上がるのではと期待している。

もう一つ、さすがブラジルと思わせたのがあのカラフルな公式サッカーボール。緑の芝生の中に溶け込んでしまうのではと心配になった。

追記:このポストを書いた翌日、何かが頭の隅に引っかかっているのに気づいた。何かをこの抽選会の日のポストに一緒に書こうと取っていたのがある。その時妻にも言っていたので何か思い出してくれないかなと聞こうとした瞬間に思い出した。
抽選会に参加するべくFIFAの役員や過去の優勝国のキャプテンそれに参加各国の関係者も数日前からブラジルに来ていた。FIFAはスタジアムの進捗状況が気にかかる。そこでブラジルの責任者であるスポーツ大臣がこう説明した「なんで皆さんが気にかかっておられるのか私にはわからない。私は何十度も結婚式に出席したが花嫁はいつも最後に出てくるそして全て素晴らしい結婚式でした。」なんと彼はスタジアムを花嫁にたとえたのである。どこの国でも同じでしょうが花嫁はみんなが教会に集まり花嫁を今か今かと待ち構えてざわめいている時に結婚行進曲(やカップルが気に入った曲)で父親に手を引かれて入ってきてクライマックスに達する。ほとんどがその時は少し時間をオーバーしている。しかし誰もそれを気にしていない(確かに)。
「ブラジルでの結婚式、いやワールドカップは最高だったなー。」そう言ってもらいたいものだ。


2013年12月7日土曜日

人魚姫は百万長者?



恵美は家に来てエネルギッシュに遊びまわり汗をかくとその後必ず風呂に入る。子供用に買った小さいプラスチックのたらいに太陽熱で温まったお湯を入れてやるとおもちゃの動物を浮かべて20分くらい遊ぶ。それから私たちを呼んで人魚(Sereia)のショーを見せてやると言ってせまいたらいの中をすばやくまわる。うまく回るもんだと感心してほめると何回でもまわる。
風呂の後はテレビを見ながら寝転んで妻がゆでた大きなとうもろこしにかぶりつく。ブラジル語でとうもろこしはmilho、そして大きなとうもろこしはmilhãoとなる。これは百万のmilhãoと同音異義語。

タイトルの"人魚姫は百万長者? "はこうして生まれた。