2008年8月18日月曜日

フローレンス(Firenze)  Florença


ヴェニスからEurostarにのってフローレンスへ。2時間40分の旅。一等車には日本からのツアーの人達も。しかし半分以上の席が空いていた。窓から見る風景、夏だというのにブラジルに比べ緑が薄い。とうもろこしの畑が広がっていた。そしてルネッサンスの舞台となったフローレンスへ着いた。今回の旅でも楽しみにしていた所である。ミケランジェロのダビデの像で有名なGalleria dell` Accademia そして「ヴィーナスの誕生」や『春』の作品で有名なBotticelli, をはじめTicianoやその他多くの絵画や彫刻を有するイタリア最大の美術館Uffizi。そのほかにも町のあちこちにルネッサンス時代の作品がちりばめられている。道や建物は当時のままではないかとも思われる。新しい息吹に満ちた魅力ある町であったに相違ない。私と妻も町を散策して当時を偲んだ。
今回は斜塔にも縁がある。ホテルを駅の近くにとったので、朝ピサへ行く汽車があるかどうか調べようと駅に行った。5分後に出るのがある。持ち合わせの硬貨を自動販売機の中に押し込んで切符を買って乗り込んだ。1時間20分程で着いた。駅には地図もない。さてどうしようかとあたりを見渡すとかなりの人があるバス停に集まっている。「さてはあれだな」早速行って聞いてみるとやはりそのとおり。ピサの斜塔はピサの大聖堂の鐘楼でその一角は建物がすばらしい。斜塔というだけあってかなり傾いている。思ったより大きい。上るには30分毎に人数が制限されており4時間後の切符しかないとのことであきらめた。ここも観光客で一杯。イタリアの観光収入かなりの額にのぼると思う。過去の栄光が現在をも支えているとも言えようか。フローレンスを中心とするこの地方はトスカーナと呼ばれている。ぶどう酒の生産でも有名でイタリアぶどう酒のファンである私もこの地方のChiantiは飲んでいるし知っている。今回食事の度にグラス一杯ほど注文し堪能した。フローレンスからピサへ向かう車中から「ひまわり」畑をよく見かけた。もう花はしおれていたがこれが真っ盛りの時はさぞ見ごたえがあるだろうなと思わせた。
旅行前知ってるひとにフローレンスに行くと話しをするとぜひSienaにも寄ってきなさいと複数の人に言われた。駅の近くのバスターミナルからSiena行きが出ていた。早速切符を買って乗り込んだ。1時間20分ほどで着いた。やはり中世の町そのもの。なんでも昔はフローレンスのライバルだったらしい。それほど栄えていたということか。いまでは静かな地方の町という感じ。ここの中央広場である区対抗の競馬は有名でなんでも昨日あったらしい。優勝した区の旗が家々の窓に掲げられていた。偶然にもブラジルの旗の色である緑と黄色模様の旗だった。ここの大聖堂も当時の栄光を思わせる大きく立派なものだ。中央広場にあるGaiaと呼ばれる泉の水は五百年以上も前に作られた地下水路により供給されているとのことだ。ベニスもそうだったがここも昔の狭い道で迷路のようになっている。大聖堂を見た後、地図なしで歩いていたので帰る方向を間違えてしまった。しかしどこを通っても古い教会や建物がありそしてとうとう町外れの農地が見えるところまできてしまった。オリーブが植えてある。シャーロックホームズではないが原点に戻ってということでまた中央広場に戻ればいいのだと気がついた。さいわい「この町ではすべての道は中央広場(Piazza Del Campo)に通じる」。そこに戻りそれからもと来た道をたどってバス停まで行き着いた。
中世の姿そのままを残すToscana. そしてその殻を打ち破って人類に新しい息吹を吹き込んだToscana. 文明の跡を今も残し世界の人を魅了するToscana. いつまでも大事に残してほしい。
永遠の都といわれるRoma, 水の都といわれるVeneziaそして文明の都ともいえるFirenze. さて明日行くNapoliはなんの都なのだろう。 
写真はUffiziの3階の窓から見たフローレンスの町並み.

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