2012年12月11日火曜日

日本よ、どこへ行く


最近こちらの新聞に私が前から思っていたことをコラムニストが書いていたので下に訳してみた。新聞といってもエスピリトサント州発行の地方紙で土・日だけ購読している。ブラジルに日本のような全国紙はなく紙数の多いのはサンパウロとかリオとかの大都会の新聞である。そこから地方の系列会社に記事を廻しているところもあるようだ。

"日本は何十年という長い間エレクトロニクス王国として知られてきた。良いエレクトロニクス製品は日本製だと聞いて私たちは育ってきた。‘日本製(メイド・イン・ジャパン)‘、これが誰もがお気に入りの登録商標でそれだけで十分、他になにもいう必要もなかった。しかしこれがスイッチを入れるか入れないかのタイミングで一変した。
シャープ、ソニー、パナソニック、富士通などは4年も前から赤字に陥っていて2012年は今までで最悪の結果となるかもしれない。日本製は良い製品ではなくなったのだろうか? いや、違う、相変わらず最高の製品だ。しかし日本の会社はマーケットの焦点を見失ってしまい、もうすでに消費者の関心が薄れてしまっている分野の革新に力を入れるようになってしまった。
新しいテレビの代わりにマーケットはスマートフォンに向かった。日本の会社はそれに速く気づかなかった。ケータイについては日本の会社は90年代の初めから積極的に参加してきた。ソニーはEricsson と組んで成功しシャープはカメラ付きのケータイを最初に出した。しかしそれも2000年代の初めまででそこで止まってしまった。
もうこれ以上あまり新しいものは出ないだろうと思っていた。しかし2007年アメリカ、アップル社からiPhoneが出て革命が始まった。韓国のSamsungも参入し2社でマーケットシェアー54%,日本はわずか8%。日本国内でさえアップルとSamsungに負けてしまった。これはかの有名な熟社ともいうべき現象なのだろうか。即ち、居心地のいいゾーンに居座り、バックミラーに眼を向けなかったため追い抜かれてしまったということなのか。"

PS: 実は家でも3台ある薄型LEDテレビはSamsung と LG、スマートフォン然り。トヨタのETIOS(インドで売られていたのを改良)がこちらで発売された時はデザインが悪いとインターネットで批評されていた。ブラジル人は自分の車を自慢しあってデザインにはうるさい。こういうことをマーケティングの時点でつかんでいなかったのだろうか。その点、韓国車はアグレッシブなデザインでせまってくるしCost-Benefit も良いので街でよく見かける。

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