2014年6月8日日曜日

Di Cavalcanti と Padre Anchieta



今ヴィトリアのPalácio Anchieta (州知事官舎)でブラジルの画家Di Cavalcantiの描いた絵の展示会が催され一般公開されている。写真はフラッシュを使わなければOKと書いてあったので彼の特徴が出ているのを数枚撮ったうちの一つである。彼は1897年リオ生まれで生涯リオを愛し続けたカリオカっ子(カリオカとはリオ生まれの人の俗称)。リオの景色、風俗、女性、静物画などが並んでいる。彼はパリに住んだこともあるらしい。どの絵もいかにも南国のゆったりとした雰囲気が感じられる。

展示されているPalácio Anchitaはブラジルの歴史上の人物の中でも皆に親しみを持たれている宣教師Padre Anchieta ゆかりの場所でもある。彼はスペイン領カナリア諸島で1534年生まれ。19歳の時にブラジルに宣教師として渡り1554年にはサンパウロ市発祥の場所であるPateo de Colégio に立ち会っている。彼は宣教師として原住民のキリスト教への改宗や彼らの教育にも尽力を尽くしたことでも知られ原住民達が使っていたツピー語の辞書を作成し彼のあとに続く者たちにも重宝されたそうだ。その他、詩や文学作品も残している。サンパウロ市とサントス市をつなぐ旧街道に彼の名がつけられた。ちなみに新街道は移民街道と呼ばれている。

宣教師としてブラジル各地を巡り最後はエスピリトサント州に住み今Palácio  Anchieta があるところにColégio São Tiagoを建てた。その後ヴィトリアから約80キロ南の現Anchieta市に住み1597年6月9日に亡くなった。

彼はブラジル国民から慕われていて彼の死後からヴァチカンに対して聖人の称号授与の申請がなされていたが奇蹟が二つ証明されなければならないという古いしきたりの条件があり、なにしろ何百年も前のことを証明するのは難しかったが今年の4月3日法王フランシスコ一世により彼がキリスト教の布教に生涯をささげたことが認められ聖José de Anchieta  となった。


下はPalácio Anchieta内に彼の棺がシンボリックに置かれている部屋。

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