2011年11月9日水曜日

Buenos Aires 紀行 その1

今までの海外旅行はクレジットカードなどで貯めたマイレージを使っての旅行で航空券の手配、ホテルの予約、行った先の乗り物の予約などを自分でやらなければならなかった。それでついついものすごく柔軟なスケジュールを組むこととなるがそれなりに当地でのとっさの変更、気変わりにも対応できた。それで思い出すのがイタリア旅行でポンペイアの遺跡を見た後、駅にいくと予定はローマに戻っての観光だったのだが反対方向を見ると終点は「ソレント」と書いてある。ああ、あの「帰れソレント」の「ソレント」かと、すかさずそちらのプラットホームに移った。今から思えば価値あるとっさの判断。おかげでいい思い出ができた。
この頃よく、集団購入で50%以上割引のクーポンを買わないかというメールが入る。最近はよくアルゼンチンのBuenos Aires行きの2泊3日または3泊4日で、航空券、宿泊費、飛行場―ホテルの送迎、City tourまで入っているのがある。Buenos Aires は海外旅行としては近くでいつでも行けると思って後回しにしてきた。しかし価格的に魅力的なので思い切って買うことにした。それを企画した旅行会社に電話するとアルゼンチン航空だと行きは朝早くの便で帰りは夕方なので丸4日使えますよとのことそれに決めたがあまり良い判断ではなかった。
サンパウロ発が朝早いので前日の午後にヴィトリアからサンパウロに行き一泊するようにした。インターネットで空港近くのホテルを探しているうちに空港内にあるホテルを見つけた。部屋が狭そうだがどうせ寝るだけでタクシーを使わなくてすむから値段的にも有利かなと考え予約した。到着出口のすぐ横だがとにかく狭い。トイレは付いてないがドアを開けるとすぐ前にあるし、シャワー室はかなり広いのが六つある。食事をとろうとホテルを出る。空港内のレストランがずらりと並んでいる。特大のジャガイモをアルミホイールで巻いて焼いたのや飲み物をたのむ。それから空港内を散歩し翌日のチェックインのカウンターを確認。ホテルからは一番遠いウィングだ。あるレストランで聞くとそこは24時間営業だと言う。さすがサンパウロ。ノートブックを使おうとホテルのWifiのパスワードを使うのに部屋の番号を聞かれたので思わず「カプセル23号です」と言ってしまった。フロントの女の子笑って「それを言うならキャビン23号でしょう」。妻と日本のカプセルホテルとはこういうものかなと話していたのでつい口から出てしまった。さすがにルームとは言わなかったなとホッとした。
翌朝5時ごろ起きシャワーを浴びコーヒーを飲みチェックインに歩いていくともうかなりの人達がいる。この人達今日は朝何時に起きて来たのだろうかと勝手に推測する。
アルゼンチン航空の飛行機に乗るとその小ささにびっくり。ヴィトリアから乗ってきたのより小さい。国際線にこんな小さいのを使っていいのだろうかと少し心配になってきた。
飛行機は小刻みに揺れるので入国カードに記入するのに手間取る。約3時間でブエノス・アイレスの国内線用の市内の空港に着陸。ホットする。到着出口で私の名前が書かれている紙を見つけ合図。ホテルまでは近い。海のように対岸が見えないラプラタ川沿いに行く。対岸のウルグアイまでは70キロ、海まで200キロとのこと。日本で地理の時間にラプラタ川のことを聞き一度見てみたいと思ったことや、ブラジルにきてすぐにサンパウロ市郊外のビリチーバ・ミリンに住んでいた時、チエテ川の源流に魚を取りに行ったあの雨水がはるばる何千キロの旅をしてここまで来ているのかと思うと感無量でずっと眺めていた。なるほど川だと思わせるのが薄茶色の水の色。しかしあまりにも大きいので川という言葉が私には出ず、いつも「ここをまっすぐ下ると海に出る」などと市内を歩いていて妻に説明すると、いつも「川ですよ」と直されたが最後までとうとう私は「川」とは言えずじまいになってしまった。

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